「危険な場所」で出会った恋愛が長続きしない訳

つり橋

不安定なつり橋の途中で声をかけられたら、相手を好きになっちゃうかも!?

開放的な夏に、海や山で見つけた「運命の恋」! でも町に戻った途端に恋心が冷め、「なぜこの人を好きになったんだろう?」と首をひねってしまう――、そんな経験、ありませんか?

人は「危険な場所」で出会った相手には魅力を感じ、ときめきを感じるもの。しかし、場所を変えて会ったりすると、そのとき感じたときめきなどどこへやら……。お互いにシラ~っとした空気を感じながら、運命の恋が露と消えてしまうことが少なくありません。

そんな恋心の謎を証明したのが、心理学者ダットンとアロンによる「つり橋実験」です。これは、足元が不安定なつり橋を渡るとき、橋の途中で出会った異性に恋心が生じるか否かを調べた実験。男性がつり橋、固定橋のいずれかを渡っているときに、途中で女性が男性に声をかけてある依頼を行い、女性が自分の連絡先を知らせます。結果、その女性に連絡をした人の多くは、つり橋を渡った男性だったのです。ちなみに、橋の途中で声をかけた人が男性だった場合、いずれの橋を渡った人も、女性に電話をかけた割合は同程度に低かったとのことです。

「恋」と勘違い!? つり橋を渡るドキドキ感

つまり、安全な場所より危険な場所で出会う方が、異性に恋心を抱きやすいのです。この気持ちは、危険な場所で生じる恐怖のドキドキ感を、異性を好きになるドキドキ感と勘違いしたために生じると考えられています。このように、何かを推論するときに、原因を取り違えて判断することを「錯誤帰属」と言います。

「ひと夏の恋」の多くが短命に終わるのも、このつり橋実験の理論で考えればうなずけますね。自然の多い夏の避暑地には、そんな恋に落ちやすいココロを狙った狼たちがウヨウヨしているかもしれません。夏の開放感も手伝って、狼さんの恋の落とし穴にはまらないように気をつけましょうね。

では、このつり橋実験の心理効果を恋愛にポジティブに役立てる方法はないのでしょうか? それについては次のページでご紹介しましょう。