大江戸（うなぎ／日本橋本町／創業1800年）(2ページ目)

うな重は6つの価格帯、名物“いかだ”の丼は平日限定

お昼13時ごろ、友人と2人で大江戸へ到着。暖簾の奥にはちょっとしたスペースがありますね。季節を感じさせる花々や蹲（つくばい）があり、伝統和食店の重厚感を漂わせています。向かって右側の扉から中へ入ると、左手に長い半個室が並んだスペースが出現。和装のスタッフによりその1つへと案内されます。趣のある店内、ゆったりと流れる時間は大人向きの一店でしょうか。

友人と向い合わせに座りメニューを確認。友人はうな重の「ながつき」（3,888円）と「きも吸」（270円）を。わたしは、平日限定の丼メニューから「いかだ大丼」（4,104円）と「きも吸」を頼むことに。

大江戸のうな重は6種類あります。違いはうなぎの大きさで、「ふみづき」（2,376円）、「ながつき」（3,888円）、「しもづき」（4,752円）、「やよい」（5,616円）、「むつき」（6,696円）、「極上」（7,776円）です。
丼は、「大丼」（3,888円）、「いかだ大丼」（4,104円）、「中入れ丼」（4,104円）の3種類。
いいお値段ですね。うなぎはもはやハレの日の食事でしょうか（※こちらの連載では、2,000円を1つの基準としていますが、うなぎ店だけは例外としてご紹介していきます）。
ちなみに“いかだ”とは、長いうなぎを半分に切らずにそのまま焼き、長いまま提供するスタイルのこと（舟のいかだ風ということですね）。同店は土曜日限定の“いかだ”提供が目玉として人気ですが、この2年の間に平日にも“丼”として登場しています。

運ばれてきたうな重、そしていかだの丼。どちらも食欲をそそる美しい焼き色です。しかし、大丼の器の大きいことにビックリ。そして“いかだ”らしく、うなぎの両サイドが少し折り返す見た目、なかなかいいですね。“外はパリっと、中はふんわり”という江戸伝統のうなぎをしっかりと感じられる間違いのない一品かと。老舗の味を堪能しつつ、時折彩り豊かな漬物で口の中をリセット。お互いにすぐに完食。ごちそうさまです。

土曜日は“いかだDay”、オススメは開店の11時

いつかは一度という思いがありながら、なかなか伺えなかった、“大江戸の土曜日”。そう、同店名物“いかだDay”の訪問です。念願が叶った土曜午前中に1人、オープンの11時を目がけて向かいます。到着は11時8分。少し遅刻？したせいか、1階席が埋まるギリギリのタイミングに……。わたしの後に来た方々は2階席へと通されていました。やはりオススメは11時の開店狙いですね。

土曜日の店頭にはいかだ告知の看板が出て、店内には土曜専用のいかだメニュー表が登場。周囲がオフィス街という立地で人通りもまばらな土曜日に、これだけ客を引き寄せる……店内の賑わいを見れば、この“土曜限定の取り組み”の成功がよくわかります。

土曜日のいかだメニューは、「二本 いかだ 吸物付」が2種、同じく「三本 いかだ 吸物付」が2種の4種類です。2種の違いはうなぎの大きさで価格が異なります。もちろん土曜日も「うな重」はありますが、客はほぼいかだ目当てです。
わたしがオーダーしたのは「二本」の価格が安い方（4,104円）。平日にはない「吸物（きも吸）」が付くのもいいですね。次々と運ばれる先客たちの“いかだ”。「おー」とか「わー」という声が聞こえてきて期待が高まります。

いよいよ自分の番になり、お重の蓋を取ると……唾液の出るビジュアルがそこに。うなぎでご飯が見えない！というのとは違いますが、普段見慣れないこの折れ曲がったうなぎの大きさは、やはり特別感がありますね。

あの料理記者・岸朝子さんも贔屓にする同店のうなぎ。ハレの日はもちろん、地方から出てきた親を招待する際など、土曜日の大江戸はいい候補店ではないでしょうか。フランス革命が終わったころに、その産声をあげたうなぎ店で、ランチはいかがでしょうか？

■大江戸
・住所：東京都中央区日本橋本町4-7-10
・TEL：03-3241-3838
・営業時間：11:00～22:00（土曜は～21:00）
・定休日：日曜・祝日
・地図：Yahoo! 地図情報


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