100年店ランチ/東京の100年店ランチ

山本山 本店(お茶・海苔/日本橋/創業1690年)

お茶と海苔を極めた店のお茶漬けとは?……今回はランチではなく軽食ですが、日本橋「山本山 本店」のイートインコーナー・喫茶室へとご案内します。

菅野 夕霧

執筆者:菅野 夕霧

100年店ランチガイド

言わずと知れたお茶と海苔の老舗、日本橋「山本山 本店」

国道15号に面した本店店頭

国道15号に面する本店店頭

各種老舗店が密集する東京・日本橋エリア。高島屋から少し橋の方へ足を進めると現れるのが、お茶と海苔で有名な山本山本店です。“上から読んでも、下から読んでも……”でおなじみですね。

店頭に掲げられる暖簾(のれん)も堂々。街中のビルの1階にドンっと鎮座する印象です。しかし、山本山でランチ?との声が聞こえそうですが、今回は少し変わり種。ランチ(食事)というよりも、軽食の類いですが、その長い歴史に敬意を表し、ご紹介をさせていただきます。

創業は1690年(元禄3年)

山本山は、初代・山本嘉兵衛が江戸に出店。茶や紙類の商いがそのスタートです。時は江戸時代の元禄3年、西暦は1690年……300年超えの老舗店です。

店頭の喫茶室案内看板

店頭の喫茶室案内看板

同社のホームページによると、「天明7年 春(1787) 日本橋二丁目都竜軒山本嘉兵衛、茶所として引札を出す」という表記があります。この年、現在の日本橋2丁目エリアに進出したのでしょうか。江戸の経済の中心地、また五街道の起点と、文字通り都のド真ん中で営業を開始。長い時間をかけて、その存在を江戸・東京から日本中、今や世界へと轟かせています。

そんな山本山の創業年、1690年とはどんな時代背景だったのでしょう……時の将軍は5代徳川綱吉。1687年に発せられた“生類憐みの令”は、学校で社会の時間に習う有名な史実ですね。学問の聖地となっている湯島聖堂の原型ができたのもこの年のこと。松尾芭蕉46歳、大石内蔵助31歳、のちの8代将軍徳川吉宗6歳……そんな年に、山本山が産声を上げています。すごい……。

では、300年以上の歴史を誇る老舗の本店へと参りましょう。
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