交通事故を起こさないために
早めに仮眠をとることが、安全運転の秘訣です
睡眠時無呼吸症候群が疑われる人は、きちんと診断を受けることが大切です。睡眠時間は十分なはずなのに日中の眠気が強い人や、睡眠中に大きなイビキをかいたり呼吸が止まったりする人は、早めに睡眠専門の医療機関を受診しましょう。
朝、目覚めたときに口の中が乾いていたり、ノドが痛かったりする人も、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
睡眠時無呼吸症候群と診断されたら、医師の指導に従って治療を受けましょう。肥満の人は、まず減量に取り組んでください。ノドに付いた脂肪が減ると、気道が広がって無呼吸が改善します。睡眠時無呼吸症候群が軽い人は、口の周りや舌の運動をしたり、夜眠るときに口にテープを貼ったり、マウスピースをしたりすると無呼吸が減ります。
重症の睡眠時無呼吸症候群でも、専用のマスクをつけて眠ると効果が抜群です。CPAP と呼ばれる方法で、睡眠中に機械で空気を送り込むことで、気道が広がって無呼吸が改善します。
日中の強い眠気を減らすためには、生活習慣を良くすることと、早めの仮眠が大切です。
生活習慣では、規則正しい生活と光のコントロールが重要です。眠る時刻と起きる時刻は、なるべき一定にしましょう。休日でも、平日+2時間までは遅くまで起きていたり眠っていたりしてもよいですが、それ以上はいけません。
人間は、昼に活動して夜に眠る動物です。そのため、明るい光を見ると目が覚め、暗くなると眠くなります。ですから、夜はなるべく明るい光を浴びないようにしましょう。
コンビニエンスストアなど明るい場所へ行くのは、就寝時刻の3時間前までにしておくことをお勧めします。また、テレビやパソコン、ゲーム機、モバイル末端、スマートフォンなどの画面を見るのも、眠る1時間前にはやめましょう。
積極的に仮眠をとると、日中の眠気が和らぎます。仮眠の基本は、午後3時までに10~20分とる昼寝です。学生や社会人なら、昼食後にカフェインをとってから、椅子にもたれかかったり机に突っ伏したりして眠りましょう。目覚めた後は頭がスッキリして、午後の能率が上がります。
ランチタイム以外でも、ちょっとした時間を見つけたら、すぐに眠りましょう。少しの仮眠が運転事故を防いでくれると思えば、スマホを触っている暇はないはずです。
そのほかの睡眠に良い生活習慣については、「今すぐできる! 熱帯夜に負けない快眠法」でご紹介しています。1つずつでよいので、できることから生活習慣を見直していきましょう。
【関連サイト】
自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
眠気のコントロール法