睡眠薬はいつ飲んだらよいか?

睡眠薬

睡眠薬は、医師の指示通りに飲みましょう

医師が処方する睡眠薬のほとんどは、飲んでから10~30分で催眠効果が現れます。ですから、睡眠薬は眠る直前に飲んで、薬を飲んだらすぐに寝床に入りましょう。

超短時間作用型(アモバン・ハルシオン・マイスリー・ルネスタなど)や短時間作用型(レンドルミンなど)、中間作用型(ロヒプノール・サイレースなど)を飲むと、約1時間で血液中の薬の濃度が最高になります。

ですから、睡眠薬を飲んでからすぐに布団に入らないと、薬の副作用として、脱力やふらつき、異常な行動や記憶喪失が起こる危険性があります。特に高齢者の方は、睡眠薬を飲んだ後にふらついて転ぶと、股関節や背骨を骨折して入院しなければならなくなることがあります。

また、夕食のすぐ後に飲むのは良くありません。胃腸に食べ物があるときに睡眠薬を飲むと、薬の吸収が遅れて催眠効果が十分発揮されないことがあるからです。

以上をまとめると、睡眠薬は夕食の後しばらくたってから、眠る直前に飲んで、薬を飲んだらすぐに寝床に入るのが、正しい飲み方です。

夜中に目覚めたときに睡眠薬を飲んでもよいか?

睡眠薬は医師の指導に従って、不眠症状があるうちは毎日きちんと飲むのが原則です。

では、眠れない夜だけ睡眠薬を飲む、というのはダメなのでしょうか? 医療機関で処方される睡眠薬の中で、マイスリーなどの「非ベンゾジアゼピン系睡眠薬」は、眠れないときにだけ飲むやり方(頓用・頓服)でも、毎日飲むのと同じくらいの効果が期待できます。

ですが、ハルシオンなどの「ベンゾジアゼピン系睡眠薬」は、睡眠薬を飲まなかった夜に不眠症状が悪化することがあるので、飲んだり飲まなかったりするというのはお勧めできません。

寝つきは良いけれど、真夜中に目覚めて困るので、その時に睡眠薬を飲むという人もいます。この場合は、薬を飲む時刻に注意が必要です。

遅い時刻に睡眠薬を飲むと、翌朝に起きられなかったり、眠気が残ったりすることがあります。また、午前中に頭がよく働かなかったり、体に力が入らずふらついたりすることもあります。

超短時間作用型や短時間作用型の睡眠薬でも、薬を飲んでから6~7時間は眠気や上のような症状が続きます。ですから、夜中に目覚めたときは、起床予定時刻より6~7時間以上前であれば、作用時間が短い睡眠薬なら飲んでもよいでしょう。もし、その後に飲むのなら、半錠以下の量に減らす必要があります。

睡眠薬とアルコールを一緒に飲んでもよいか?

お酒

アルコールは、睡眠薬の催眠作用と副作用の両方を強めます

寝酒というのは日本だけでなく、欧米にもみられる文化です。では、睡眠薬とアルコールを一緒に飲むと、どうなるのでしょうか?

睡眠薬とアルコールを一緒に飲むと、寝つきがよくなることは間違いありません。寝ついてからしばらくの間は、深い睡眠が増えて、夢を見るレム睡眠や覚醒時間が減ります。ところが、睡眠の後半では逆に、深い睡眠が減って、浅い睡眠やレム睡眠、覚醒時間が増えてしまいます。

睡眠前半の効果は、睡眠薬とアルコールの相乗効果です。一方、睡眠の後半で睡眠の質が悪くなる原因は、アルコールが分解されて体から抜けていくことによります。眠っているあいだに、二日酔いが始まってしまう、とも言えます。

すべての睡眠薬の添付文書には、「できるだけ飲酒は避けること」と書いてあります。睡眠薬とアルコールを併用すると、催眠作用が強くなるだけでなく、ふらつきや物忘れ、おかしな行動などの副作用も強くなり、危険だからです。

晩酌したあとに、しばらく時間をおいて睡眠薬を飲んだら、どうなのでしょうか?

体重60kgの成人男性は、1時間に4グラムのアルコールを分解できます。これをもとに計算すると、ビール・中ビン1本や日本酒・1合、焼酎ぐい飲み・2杯(80mL)、ワイン・グラス2杯(200mL)を分解するのに、5時間かかるということです。

晩酌にこれだけの量のアルコールを飲んでも、5時間たてば睡眠薬を飲んでもよいといえるでしょう。ただし、女性や高齢者はアルコールの分解に時間がかかるので、この量の半分にしておいてください。

【関連サイト】
睡眠薬の適正使用・休薬ガイドライン
どう違う? 睡眠改善薬と睡眠薬
睡眠の質を落とさないお酒の楽しみ方
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