起業に向け、やって損はない習慣を身につける一冊

■フォーカル・ポイント / ブライアン・トレーシー

本書は、レバレッジ・シリーズでおなじみのコンサルタント本田直之氏の監訳。本田氏の信条でもあるレバレッジの考え方の基本がここにあります。レバレッジとはビジネス・テコの原理であり、すなわち「少ない労力でいかに大きな成果をあげるか」。これを実現する習慣を身につけることで、自分のプライベート・ライフを充実させながら、ビジネスを発展させることが可能になるのです。

 

フォーカル・ポイントを直訳すれば「焦点の一点」。まさしく自身でやるべきことをいかに少なくして最優先で周囲や他人の力を借りるか、というレバレッジを効かせる習慣の身につけ方を教えてくれます。他人の知恵、エネルギー、資金、成功、失敗、アイデア、人脈や信頼を上手に使うための習慣づけです。本田氏自身が、極度の大スランプに見舞われた際に出会い、そこを抜け出すことができたという価値ある一冊です。同じ本田氏の監訳ビジネスパーソン習慣づけの書として、「デキる人の脳 / ノア・セント・ジョン」も併せて読みたい一冊です。

起業に向け、知って得するノウハウ、ドゥハウを知る一冊

■コンサルタントの『現場力』 / 野口吉昭

現場重視のプロセス・コンサルティングを信条とするコンサルタント、野口吉昭氏の書籍です。本書は、コンサルタントは実際に現場でどのようなスキルやノウハウを使って組織を活性化し問題解決につなげているのか、その点に焦点を絞って解説します。具体的には、フレームワーク思考やゼロベース思考の基本、場づくりの仕方や人間力の磨き方、組織シナジー力の作り方等々、実際に組織を率いていく立場の企業経営に欠かせない要素がふんだんに披露されています。

 

野口氏の書籍では、本書を第一弾とする「コンサルタントの……」シリーズが出されており、他にも『質問力』『決断力』『解答力』などがあります。どれもプロセス・コンサルティングの立場を基本にして書かれている点は同様であり、現場で直接役に立つノウハウ、ドゥハウを提供してくれる良書であると言えます。そもそも成功する起業というもの自体が、自分の事業や組織を自らコンサルティングしながら指揮・運営をし高めていくということであるとも言え、その観点からは大変頼りになるシリーズなのです。

起業に向け、知れば頼りになるテクニックを知る一冊

■マッキンゼー式世界最強の問題解決テクニック / イーサン・M・ラジエル、ポール・N・フリガ

コンサルティング・ファームとして、また多くの優秀なビジネスパーソンを輩出している人材育成組織として君臨するマッキンゼーのビジネス・スタイルを、簡便にかつ実践的に学べる書です。ビジネスにおける課題、分析、マネジメント、リーダーシップ、プレゼンテーション、実行、それぞれについてマッキンゼーのメンバーがどうように考え、どうように対処してきているのか、門外不出のテクニックやノウハウが、実際に内部でそれらを身に付けた立場から具体的に語られています。

 

書かれている内容は、あくまでマッキンゼーのコンサルタントが、クライアント企業を相手にその問題点をあぶり出し、分析を加え解決に向けていく工程に関する詳細な解説です。しかし、それらはすべて企業経営に必要な要素ばかりであり、一部やや高度な内容もありますが起業家にとっても大いに役に立つ情報でもあるのです。ベストセラーになった先行姉妹書「マッキンゼー式世界最強の仕事術」を、ビジネスフィールド向けにより実践的に解説したものと言えます。

起業前に、知っておきたいビジネスモデルの基本を知る一冊(おまけ)

ビジネスモデル×仕事術 / 細谷功、井上和幸、西本伸行

最後におまけとして、軽いノウハウ本を紹介します。

起業に自社のビジネスモデル検討は不可欠です。ビジネスモデルを考えることは、自分が思い描くビジネス・サークルのどこで稼ぐのかを決める作業です。本書のサブタイトルに「成功する人は仕組みを借りてくる」とありますが、まさしく世のビジネスモデルの仕組みを知り、自分のビジネスモデルを工夫することは成功への道に近づくことでもあるのです。本書は、オープンソース、オンデマンド、ロングテール等々、流用や応用が可能な20の代表的ビジネスモデルを紹介しています。

 

起業を思い立ったらまず書籍で起業そのものの基本を知り、今自分が何をするべきなのかを整理する。それがあるかないかで、起業成功の確率は大きく異なってくるでしょう。ぜひ参考にしてください。


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