「組織」は「戦略」に従う

「7S」三番目の「S」は「組織(Structure)」です。
経営学者アルフレッド・D・チャンドラーは、「組織は戦略に従う」という名言を残しています。かのPFドラッカーも、「組織の構造はその目的を達成するための手段であり、構造への取り組みには戦略から入らなければならない」とチャンドラーとほぼ同様のことを述べています。

彼らの言葉は、「組織」は「戦略」が決まってはじめてそのあり方が議論され決定されるべきものである、という意味に他なりません。業績面等で不具合が生じるとすぐに「戦略」そっちのけで「組織」をいじって改革と称する経営者を目にしますが、これは感心しません。
形式的な「組織」変更で業績の改善が見込めるなどと言うのは典型的な“絵に描いた餅”であり、「戦略」こそが魂として「組織」変更の根底になくてはならないのからです。

特にオーナー企業の二代目、三代目経営者やサラリーマン経営者の中には、トップ交代による自分のカラーを強調しようとするあまり「組織」変更を先行させたがる人がいます。
これはたいていの場合、企業にプラス効果を生み出すどころか単に組織内部に当惑や混乱を巻き起こすだけで終わってしまい、いずれまた元の組織構成に戻すことにもなりかねません。単なる時間と労力の無駄遣いになりがちなので、トップが「組織」変更を言い出した時には、「戦略」的裏付けがあるか否かを十分に吟味する必要があるのです。

「組織」づくりの基本は、「戦略」の遂行に際してより小さな労力で最大の効果をあげること、すなわち目的に向かって組織をいかに効率的に運営できように形づくるかです。言い換えれば、組織に所属する一人ひとりがいかに成果をあげやすいフォーメーションを構築するか、ということでもあります。
「組織」は、あくまで生産性を高めるための道具であるということを、「組織」づくり案を検討する前にまず認識することが必要です。以上を理解した上で、「組織」づくりの基本要素とその基本パターンを知っておきましょう。
解説

「組織」は「基本理念」に根差した「戦略」の上に立って形づくられるべきもの