感情的になって損していませんか?
あなたの受け止め方次第でイライラを変換できる!
ガイドの私も今まで数々の感情的な発言や行動で、上司や部下、取引先を困らせ失敗した経験があります。
しかし、現在はキャリアコンサルタントとして心理学を勉強したことで、徐々にですが自分の感情を客観的に評価し、適切な行動に促していくことができるようになってきました。今回は女性にとっての強みでもある「感情」の取り扱い方のヒントをご紹介します。
イライラは相手の行動ではなく、自分が生み出している!
感情マネジメントの代表的な理論の一つにアメリカの心理学者アルバート・エリスが提唱した ABC理論があります。人の悩みは出来事により起こるのではなく、その受け止め方(=認知)によって、結果として感情が湧き上がってくるとエリスは説いています。ABCは以下のような意味がそれぞれにあり、起こった出来事に対して、自分の信じる「ビリーフ」の反応の仕方で、感情が生み出されているという理論です。・A:出来事(Activating event)
・B:信念・固定概念(Belief)=受け止め方、認知
・C:結果(Consequence)=生み出される感情
特に「~しなければならない(must)」「~するべき(must)」という「ビリーフ」をもっているとそれを相手にも要求するようになり、その要求に応えてくれないとイライラが生み出されるのです。ですから「イライラ」は相手の行動によって生み出されているのではなく、自分の「ビリーフ」が生み出しているといえます。
相手も自分も大切にする「ビリーフ」の伝え方とは?
たとえば仕事の納期がいつもギリギリの部下がいたとします。あなたは上司として、心のなかで「1日くらい早めに見せる“べき”」というビリーフを持っているとしましょう。この場合は最初の段階で部下に伝えた方がイライラしません。これを「今日はまぁ、いいか」など、その時々の気分で対応していると、部下にはあなたの「ビリーフ」が伝わりません。また、ビリーフを伝えるときは「1日前に見せて当然だ」などと相手を責めるような伝え方(= Youメッセージ)ではなく、自分を主語にする「Iメッセージ」で伝えると相手が受け取りやすくなります。
たとえば、上記のケースだと「納期は◯日だけれど、1日前に見せてくれると品質チェックができて、お互いに助かる」と言った具合にです。 Iメッセージで伝えることで自分も相手も大切にするコミュニケーションとなります。
また、思わず「イラッ」としてしまった場合は心のなかで数を数えるのもおすすめです。ガイドがよくやる方法は「5・4・3・2・1」など心のなかでカウントダウンしてイラッとした感情を客観的に評価できるようにします。5秒もあれば自分のイライラを客観的に見ることができますし、感情的に怒らずにどう対応したほうがよいのか考えられるようになります。
感情を適切に取り扱えるようになろう
しかし、この「イライラ」の種の「ビリーフ」はそれだけ理想が高いということの裏返しであり、パワーの源でもあります。ですから「ビリーフ」を持つこと自体は悪いことではなく、適切に取り扱うことであなたをより一段上のポジションに導いてくれるはずです。自分の受け止め方のクセを知り、どのような感情のスイッチが入りやすいかを知っておく、いわば自分の感情の取り扱い説明書をつくることで、他者との関係をよりよいものする一歩が踏み出せます。
ストレスフルな現代において、感情マネジメントはメンタルヘルスケアにも役立ちます。女性として一段上のポジションを担っていきたい、リーダーとして活躍したいと思っている方に、知っておきたい心得の一つです。