「エル・ブリ」の再来?分子化学料理のレストラン

内装

ディスフルタールのメインテーブル席。食後にドリンクが飲める庭もある


近年日本でもスペインバルやレストランが増えて、パエリャやタパスなどのスペイン料理も知られてきています。そんなスペイン料理が世界的に注目されるようになったのは、2011年に惜しまれつつ閉店した「エル・ブリ」の影響が大きいでしょう。「エル・ブリ」はバルセロナの隣のジローナ県にあるロサスという街にあったミシュランガイド3つ星レストラン。

経営者の一人、フェラン・アドリアシェフが率いるチームが織りなす分子化学料理が評判になり、1年で6か月しかオープンしない店に世界中から予約が殺到。「世界一予約が取れないレストラン」と知られていました。ちなみに分子化学料理とは、液体窒素やアルギン酸ナトリウムなどを使い、料理を泡や球状にしたりする近未来的な料理のことです。

「ディスフルタール」で楽しもう

料理

りんごのメレンゲをパンに見立てたカニとアボガドのサンドイッチ


スペインでは最近は分子化学料理に代表されるモダンスパニッシュより、ハンバーガーやタパスなどカジュアルな料理が人気だったのですが、「エル・ブリ」を彷彿させる店がオープンしたとメディアを賑わせているレストランがあります。2014年末にオープンした「ディスフルタール」です。1998年から閉店する2011年まで「エル・ブリ」でシェフを務めたエドゥアルド・シャトルック、マテウ・カサーニャス、オリオール・カストロの3シェフがオーナー。カサーニャス氏はジローナ県に以前にオープンしているレストラン「コンパルティール」でシェフを務めていますが、シャトルック氏とカストロ氏は「ディスフルタール」で腕を振るっています。

シェフ

エドゥアルド・シャトルックシェフとオリオール・カストロシェフ

同店のコンセプトは「エル・ブリ」の技術を使ったクリエイティブな料理。メニューは18皿から成る68ユーロのコースと25皿98ユーロのものの2種。一口サイズのユニークな料理がたくさん出てきます。コースの料理には、例えばオブラートにバジルとトマトを包み、パルメザンチーズのソースという透明のソースに浸して食べるバジルペーストのマカロニや、ポルボロンというホロホロ崩れるような食感のお菓子をアレンジしたトマトのポルボロンなどがあります。焦げたパンが食器になっていたり、マカロニが大きな松ぼっくりにひっかけられていたり、料理だけでなく器や盛り付けも驚くほど斬新。

こんな独創的な料理の店なのに、意外にも地元の年配の人にも受けがいいといいます。というのも見た目はかなり奇をてらっていますが、味は地元の人に馴染みのある地中海料理がベースのものばかりだからでしょう。

内装もまた然り。うなぎの寝床のような細長い構造で、手前はカウンターやカジュアルなテーブル席。奥へ進むと通路の両側に開けた厨房スペースが。厨房には扉がなく、突き当りに広がるメインのテーブル席と、通路から調理の様子がしっかり見られます。料理人たちの手によってクリエイティブな料理が次々と形になる様子は見ごたえあり。

メインのテーブル席は地中海がテーマ。天井には青い空が描かれていて、白いテーブルと椅子が砂浜のように並ぶ開放的な空間です。

バルセロナでスペインならではのモダンな料理を味わうなら、おすすめしたい一店です。

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Disfrutar(ディスフルタール)
住所:Villarroel 163 Barcelona
TEL:(34) 93 348 6896
定休日:日、月曜
営業時間:13:00~15:00、20:00~22:00
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