ノルウェー/ノルウェーの絶景・自然

ノルウェーの絶景「トロルの舌」登山客に人気のホテル(2ページ目)

ノルウェーの絶景の岩場「トロルの舌」へ最もアクセスが簡単なオッダ町にある「トロルの舌ホテル」。登山口インフォメーションセンターや現地の関連アクティビティ団体の運営者が経営しているホテルです。トロルの舌に詳しいプロのガイドと実際に交流できる唯一の格安ホテルで、夏は予約が殺到します。

鐙 麻樹

執筆者:鐙 麻樹

ノルウェーガイド


トロルの舌を登山するときは、宿泊先は絶対に事前予約!

トロルの舌ホテル

ホテル前には川が流れており、氷河が残る山々や湖に囲まれている Photo:Asaki Abumi

トロルの舌を登山する際には、直前にホテルを見つけようとしたり、間違ってもホテルを予約せずに、ハダンゲルフィヨルド地帯に向かってしまうことのないように。トロルの舌の爆発的人気で、宿泊施設の数が周辺エリアで不足中。夏のシーズンになると、旅人が宿を求めて迷い人となり、仕方なく野宿する人もいるほどです。「町をさまよい歩いて、テントを張る人もいれば、民家の庭を借りて野宿する人もいるから、昨年も地元でニュースになっていたわ」と受付の方が教えてくださいました。

物価が高い?

ノルウェーの食費

ホテルでのノルウェーサーモン料理は230ノルウェークローネ Photo:Asaki Abumi

トロルの舌周辺の町や村では、飲食費・宿泊費・交通費は、大きな街のオスロやベルゲンよりも不便で、物価も高く感じることがあるかもしれません。これは、田舎というエリアで、観光客の爆発的増加にインフラが十分に整っていないことが理由のひとつです。トロルの舌を目的とするときは、「便利さよりも、登山できた時の達成感がなによりも一番の旅の思い出!」と思って、旅してみるといいかもしれません。

このホテルを含め、どこの宿泊施設、飲食店でも食費は高め。時間に余裕があれば、町のスーパーで自分で買出しをしてサンドイッチを作ってしのぐこともできます。ただ、町への到着時間が遅いとスーパーも閉まっていることがあり、体力的・時間的にもロスがでてくるので、価格が高くても、近場の飲食サービスを利用したほうが楽でしょう。

オッダの舌ホテルでは、登山客向けにランチボックスも購入可能です。山の途中で飲食は入手できないので、前日に登山中の食事は絶対に確保しておきましょう。周辺のホテルではランチボックスの対応をしているところがほとんど。このホテルでは65ノルウェークローネで、自分でサンドイッチを「好きなだけ」作ることができます。

設備やサービスは、格安ホテル&ユースホステル級

レストラン

階段を下りると地下はレストランとなっている。雰囲気はカジュアルな食堂に近い Photo:Asaki Abumi

ノルウェーの食事

95ノルウェークローネの朝食はブッフェ形式でシンプル。ノルウェー定番の朝食メニュー Photo:Asaki Abumi

費用は別として、施設設備やサービスは、個人旅行者やバックパッカー向けの「格安ホテルやユースホステル」ランクとなります。一部、インターネットでの口コミでは、「予想と違った」という厳しい評価がありますが、それは「通常の中級ホテル」並みの待遇を期待した訪問者からの声というケースが多めです。「トロルの舌ホテル」は、スキー客や登山客など、リュックサックを背負ってやってくるカジュアルな旅人に適しているホテル。

例えば、無料Wi-Fiはありますが、ネットの回線が悪いので、実際はネットにアクセスできることがあまりありません(無料Wi-Fiを使用するなら、オッダ町にある「スメルト」というカフェがおすすめ)。シャワールームについているのはコップだけなので、石鹸などの洗面用具は自分で持参を。宿泊客の多くが、スキーや登山に備えた服装で建物内を歩いているので、通常のホテルとは雰囲気が異なります。「費用はもっと高くてもいいから、便利でおしゃれな待遇がいいな」というビジネスマンや旅人は、別記事「ノルウェー王室御用達、トロルの舌一押しホテル」がおすすめです。
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