『くつくつあるけ』
『くつくつあるけ』に登場するのは、白地に黄色い靴ひもの小さな靴1足のみ。その躍動感ある表情豊かな動きが、靴の動きだけでなく、その靴をはいている子どもや、周りにあるもの、地面の状態、それらを見守る大人の存在など、読み手の自由なイメージを引き出します。あんよが始まって外遊びが楽しくてたまらない、小さなお子さんの興味をグイグイとひきつける絵本です。張り切ってお散歩に出発した靴。小走りになったりジャンプしたり、バランスを崩してしまって転んだり。「よいしょ どっこらしょ」と重たそうに起き上がる靴に、子どもたちが自分の姿を重ねるでしょう。
靴の動きから自然に広がっていく、そこにいるであろう人々の表情や周りの景色を楽しみながら、お子さんに読んであげてください。シンプルでありながら、「書かれていないこと」「描かれていないこと」への想像力を膨らませてくれます。こちらの絵本については、「あんよの楽しみがあふれ出る『くつくつあるけ』」でも詳しく紹介しています。
絵本『くつくつあるけ』
【書籍データ】
作・絵: 林 明子
出版社: 福音館書店
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