フィンランド/フィンランドの観光

フィンランドの名画と名景が堪能できる街、マンッタ(3ページ目)

決してまだ知名度は高くないけれど、アートの好きな旅行者たちに昨今絶大な評価を受けている注目の街、マンッタ。フィンランドの原風景と呼べる美しい森と湖に囲まれた小さな街には、かつて製材工場を誘致して莫大な富を築いた富豪一族が熱心にコレクションし続けた、国内の名だたる芸術家たちの作品を収蔵する巨大な私設美術館や博物館があります。タンペレなどから一足伸ばして、屈指の名画と美しい自然に酔いしれませんか?

こばやし あやな

執筆者:こばやし あやな

フィンランドガイド

マンッタ地区内の観光には、無料のレンタサイクル利用がおすすめ!

レンタサイクル

フィンランド国内の人気車種の自転車に乗って、美しい景色を堪能しながら美術館と博物館を行き来しよう!

グスタフ博物館とイェスタ美術館・パヴィリオンの両館の間は約3キロ離れているので、のんびり徒歩移動も気持ちいいけれど、より快適に移動するならレンタサイクルが断然オススメ!セーラキウス財団の提供するレンタサイクルサービスはなんと無料で、しかも最終的にどちらの美術館前の駐輪場に乗り捨ててもOKと、利便性も良いのです。最初に立ち寄った方の館の窓口(ミュージアムショップ)で借りたい旨を伝えて身分証明書を見せ、用紙に氏名や返却予定場所などを記入すれば、すぐに鍵を借りられます。

車種は、フィンランドで大人気のシティバイクJopo(ヨポ)。足ブレーキなので初体験の人は慣れるのに少し時間がかかりますが、コツを掴めば、交通量の多くない街や林道を爽快に駆け抜けて次の目的地へと移動できます。盗難に気をつけ、かつ閉館時間までに指定駐輪場に返却さえすれば、途中で中心街や隣町に立ち寄ったりするのに使うのもOK。雪解けシーズンなどの路上が滑りやすいときの利用はオススメできませんが、雪深い季節でも、自転車道はしっかり除雪され砂利が蒔かれているので、天気さえ良ければ自転車移動もまったく不可能ではありません。

また、週末は(6~8月は平日も毎日)、両館の間を行き来するシャトルバスも定期的に運行しています。乗車料は1回3ユーロ。本数はさほど多くはないので、公式サイトのタイムテーブルをチェックして、移動プランを前もって考えておきましょう。

他都市からマンッタへのアクセス方法は、電車+シャトルバスか、長距離バス+徒歩か

シャトルバス

最寄り駅からのシャトルバスは基本的に週末のみの運行だが、夏季は平日も運行してくれている

マンッタへのアクセスに便利な都市は、ムーミン谷博物館などがある観光都市タンペレか、アールト建築めぐりが人気の街ユヴァスキュラのどちらか。ヘルシンキからでも日帰り旅行は不可能ではありませんが、電車で片道3時間ほどかかるので、必然的にやや慌ただしいスケジュールになってしまいます。マンッタ地区内にはいくつかホテルやゲストハウスもあるので、ゆったりと美術館観賞をしたい場合は街で1泊するのもおすすめです。

ユヴァスキュラから足を伸ばす場合は、長距離バスに乗れば、1時間30分でマンッタの街の中心にあるバスターミナルに到着します(長距離バスのルールや時刻の検索方法は過去記事『フィンランドを長距離列車&バスで旅するには』を参照)。バスターミナルからはグスタフ博物館のほうが近く、徒歩で約10分ほどの距離です。週末は往復路とも1日1~2便しかないので、スケジュール管理に気をつけて。

いっぽうタンペレから向かう場合、長距離バスと長距離列車の2つの手段が考えられます。バスを利用すると、タンペレのバスターミナルから最短で1時間25分、便によっては最大2時間近くかかることも。こちらも週末は便数が激減するので注意が必要です。ユヴァスキュラからのバスと同じバスターミナルに到着するので、そこからはまず徒歩でグスタフ博物館を目指しましょう。

電車を利用する場合は、マンッタの隣町にあたるヴィルップラ(Vilppula)駅が最寄り駅となり、タンペレからは乗り換えなしでちょうど1時間。駅からイェスタ博物館までが約5キロあるのですが、週末はタンペレ方面からの到着便に合わせてヴィルップラ駅からシャトルバスが出ているので(6~8月は平日も毎日運行)、駅を出たらバスを見つけてすぐに乗り込みましょう。復路も同様に、タンペレ方面へ向かう列車の発車時間帯に合わせてシャトルバスが駅へと送ってくれます。乗車料は1回3ユーロ。もしシャトルバスのない曜日に電車で向かう場合は、駅から頑張って歩くかタクシーを利用しましょう。

アクセスは単純とは言えませんが、マンッタはフィンランドらしい景色とフィンランドを代表する美術の世界に浸りたいなら絶対にオススメの隠れスポット!ぜひ主要都市からの日帰り散策都市の候補地のひとつとして、検討してみてください。

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