シェイプの効いたスニーカーは、実は貴重!
デザイン自体はシンプルなPIKOLINOSのスニーカー。それ故様々な服に合わせることが可能です。しかも全体のシェイプが非常に洗練されているので、「今さらナイロンスニーカーなんて……」と仰る方にこそお試しいただきたい! サイズ:39,40,41,42,43 色:ライトグレイ(他にネイビー・ブルー) 税込価格2万4840円(ピコリノス コーナーショップ ワールドフットウェアギャラリー 神宮前店 TEL:03-3423-2021)
メンズからはもう一足、ご覧のシンプルなナイロンスニーカーです。ほぼドレスシューズ分野専門の私・飯野がこの靴を採り上げるのにはもちろん理由がありまして、木型が構造・シェイプ共に物凄く洗練されていて、巷の街履き用のスニーカーのような怠惰なフィットにはなっていないからです。土踏まず部の辺りに適度な「持ち上げ感」があると共に、ボールジョイントの領域も決して太からず、足を靴にしっかり固定できている感触が確実に得られます。
アッパーの色はこれ以外にネイビーとブルーもありますが、写真のライトグレイ色がカジュアルウェアなら何にでも合わせられる千両役者であることは、靴とある程度以上長い付き合いをなされていらっしゃる読者の方なら、すぐに思い浮かびますよね!スニーカーですからスポーティな印象を有するのは確かなのですが、スポーツギア的なメカメカしさとは無縁で、ロゴなどが側面にデカデカとは配置されていない点も好印象です。人によっては鹿の子編みのニットジャケット位なら合わせてしまう方もいるかも? いずれにせよドレスシューズに近い履き心地なので、スニーカーには足が向かなくなってしまった方にこそお試しいただきたい作品です。
「社会への貢献」が美しさに表れた一足!
甲部にある細かなビーズ刺繍が美しい、レディスのトングサンダルです。刺繍はケニアのマサイ族の女性の方々が、現地で丹精込めて作ってくれたもの。製品作りを通じての社会貢献意識が格段に高い、同社らしい逸品です。サイズ:35,36,37,38 色:レッド(他にブルー・オレンジ) 税込価格3万240円(ピコリノス コーナーショップ ワールドフットウェアギャラリー 神宮前店 TEL:03-3423-2021)
最後を飾るのはレディースのサンダル。「マサイコレクション」と呼ばれるシリーズの中の一足で、綺麗でかつ生命力を感じずにはいられない甲廻りのビーズ刺繍は、アフリカ・ケニアのマサイ族の女性が手作業で施したものです。実はこれ、刺繍の依頼を通じて現地の文化や生活習慣を壊したり、無理に変えたりすることなく一定の収入を得られるようにし、その結果として彼女たちが経済的自立を図れるのを手助けする、PIKOLINOSの社会貢献活動の一つの成果なのです。
以前の記事でも書きましたが、苦労して起業した創業者=現オーナーのポリシーが反映され、PIKOLINOSは単にカジュアルシューズのブランドとしてのみならず、実のある社会貢献、さらには自然環境に配慮した経営の意識が極めて高い企業としてもヨーロッパでは非常に有名な存在です。このような活動は今後もぜひとも永続していただきたい! 折りしもこの春夏のレディースファッションは、この種のサンダルが大活躍しそうな「1970年代感のあるボヘミアン」が大潮流とのこと。そんな流行に乗る・乗らないはさておき、ファッション以外の「何か」を足元で表現できる一足として、奥様や女性のご友人におすすめ頂きたい作品だと思います。
いかがでしたでしょうか。最後のレディースサンダルが一番象徴的だったのですが、PIKOLINOSはやはり、単に靴だけを作っているメーカーでは無い気がするのです。世界中の人々が明るく穏やかに生きて行けるような、もっと大切な何かも併せて創造している感があり、また各製品にそんな姿勢が何気なく、でもデザインや構造それに革の色などにしっかりと表現されているからこそ、欧米では今最も広くかつ熱い視線を浴びる靴ブランドになっているのでしょう。東京での拠点もこれでしっかり固まりました。あとは皆さんが「履き心地の優しさ」そして「志の高さ」を直に確かめていただくばかりですよ!
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■ピコリノス コーナーショップ ワールド フットウェア ギャラリー 神宮前店
住所:〒151-0001 東京都渋谷区神宮前2-17-6 神宮前ビル1F
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営業時間:11:00~20:00 年中無休
HP: http://www.wfg-net.com/pikolinos/