そんな「フルーツパワー」を取り入れているのが、ハリウッドセレブはじめとする世界の美女たち。とくに、最近では栄養素や抗酸化物質が豊富な果物「スーパーフルーツ」に注目し、ブームが加速しています。
そのなかでも、いま熱い視線を集めているのが、インド発の「アムラ果実」と北欧発の「コケモモ」。どちらも原産国では、美容や健康によいとして利用されているフルーツです。いったい、どんなところが「スーパー」なのか、チェックしてみました。
アーユルヴェーダにも使われるインド発「アムラ果実」
インド人女性の健康的な肌、豊かでつややかな黒髪を支えるスーパーフルーツが「アムラ果実」。アムラはインドや東南アジアに育つトウダイグサ科の木。インドでは、その果実がピクルス、砂糖漬け、ジャムなどに加工して食されていますが、古来から「健康によいパワフルフルーツ」としても重宝されています。
インドや東南アジアに育つアムラ果実(画像:資生堂)
果実だけではなく、花、葉、幹、根、種まで薬として使われ、なにせアムラという名前は、ヒンドゥー語で「看護師」を意味する言葉が語源というくらいの万能の健康樹木。
また、美容にも優れた効果を発揮。インドの伝統医学「アーユルヴェーダ」において、アムラ果実は、とくにアンチエイジングによいとされ「若返りのフルーツ」として使われているのです。さらには美髪パワーもあるとして、シャンプーやトリートメントとしても利用されています。
アムラ果実は、栄養学的にもパワフル。抗酸化作用があり、コラーゲンを体内で生み出すために必要なポリフェノールやビタミンCが豊富に含まれているのです。その量たるや、ビタミンCはレモンの約10倍、ポリフェノールは赤ワインの約30倍。美肌づくりに「スーパー」な力を発揮してくれそうです。
北欧発「コケモモ」は、生命力あふれる美パワーフルーツ
北欧美女の特徴といえば、白く透き通るような肌。そんな美肌の秘密が「コケモモ」です。コケモモは北極圏や、カナダに自生する、ツツジ科スノキ属の常緑小低木。北欧では「リンゴンベリー」とよばれ、その果実は、ジャムやジュースによく使われています。ジャムはパンケーキなどに添えたり、スイーツに使われるだけでなくソーセージやミートボールなど肉料理のつけ合わせにもなるほど、愛されています。
北極圏やカナダに自生するコケモモ(画像:資生堂)
コケモモは極寒の地でも生存できる、強い生命力があるパワフルな木。北欧では美容や健康によいフルーツとしても食されています。
コケモモは薬膳的には、美しい肌づくりに欠かせない「血」を増やす効果があるとされています。血は中医学(中国の伝統医学)では、血液としての要素だけはなく、全身に流れて肌や髪に栄養を与える液体と考えます。まさに女子にとっては「体内美女美容液」。不足してしまうと顔色が悪くなったり、肌荒れを引き起こしてしまいます。コケモモはたっぷり血を補い、いきいきしたばら色の潤い肌を目指すのに役立つフルーツなのです。
北欧ではコケモモは「リンゴンベリー」の名前でジャムなどで食される
栄養学的にも、ビタミンEやポリフェノールを多く含むという美肌にうれしいフルーツ。さらに葉には、美白によいとされる成分・アルブチンも含んでいるのだそうです。
そのうえ、最近の研究では、血糖値を下げる作用があり、ダイエットの面からも注目されつつあるという「スーパー」ぶりを発揮しています。
参考:日本アムラ協会、Arktiset Aromit ry
アムラ×コケモモは「最強の美肌コラボ」
美に貢献するパワーを秘めたアムラ果実と、コケモモ。じつは、このふたつを組み合わせるとさらに、美容にパワフルな威力を発揮します。資生堂のコラーゲンにおける最新の研究によれば、このふたつの組み合わせは互いのもつパワーを高め合い、肌の美しさを引き出す力が一段と増すことがわかったそうです。
スーパーフルーツの相乗効果で、最強の美肌を目指したいですね。
取材協力:資生堂