続いて、新潟県上越妙高駅。ここは「どぶろく」で
グリーン車は落ち着いた雰囲気
ちなみに、新潟酒造組合には、上越市で12蔵、妙高市は3蔵が加盟している。
なので、ここはいっそ「どぶろく」をご紹介してみよう。「どぶろく」は、発酵させたまま濾過をしないの醪のことで、酒税法で認められた清酒(日本酒)とはちがういわゆる原始的なお酒だ。全国でも特別に認められた地区や製造者によってのみ造られるアルコールだ。つまり、現地に行ってこそ楽しめる野趣あふれる酒ともいえるのだ。これこそ新幹線で駆けつけねば、である。
おすすめは「どぶろく 卓」。その名も「農家民宿 どぶろく荘」にて醸される酒だ。この「どぶろく 卓」(製造者、中川卓夫さんが造る)、2010年に開催された「TOKYOどぶろくフェスタ」にて最優秀賞に選ばれている。
実は私もこのフェスタの審査員をしており、このどぶろくのおいしさは体験済みだ。どぶろくのおいしさの大きなキーワードは「米そのもの美味しさ」にある。この上越は美味しい米の里でもある。そのうえ水もいい。丹念に仕込めば、みずみずしく甘く清らかですっきりした味わいのどぶろくができるのだ。初めて飲んだ(食べると言ったほうがいいくらい米の存在感がある)時は本当に驚いた。こんなにおいしいどぶろくがあるのかと。これはぜひ民宿で味わいたいと。新幹線開通を機に、ぜひとも訪れてみたい、いや、訪れるべき場所となった。
ああ、新幹線ってこんな楽しみも与えてくれるのだ。列車の旅はいい。旅情をかきたてられるね。
さて、次回は同じく新潟県の最南西に位置する糸魚川駅と富山の入り口であり観光のメッカでもある黒部宇奈月温泉駅のおすすめ地酒をご紹介しよう。
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