日本酒/おすすめの日本酒

北陸新幹線で名酒の旅「飯山」「上越妙高」編(2ページ目)

2015年3月14日とうとう北陸新幹線が開業する。新しくできる駅は、実は、名地酒の産地と見事リンクする。開業を記念して、各駅のおすすめ地酒をご紹介しよう。名酒を知って、新幹線で現地を訪れるもよし、各駅の銘柄を集めて飲み比べをするもよしだ。新しい新幹線オープンに便乗しない手はない。日本酒ファンとしての北陸新幹線の楽しみ、満喫しちゃおう!

友田 晶子

執筆者:友田 晶子

日本酒・焼酎ガイド


続いて、新潟県上越妙高駅。ここは「どぶろく」で

グリーン車

グリーン車は落ち着いた雰囲気

上越妙高駅は新潟県の南西部上越地区に位置し、駅そのものは上越市と妙高市の中間くらいにある。さすがに言わずと知れた名酒の里、新潟である。ここは一つや二つに絞りきれない名蔵がずらり並ぶ地域だ。

ちなみに、新潟酒造組合には、上越市で12蔵、妙高市は3蔵が加盟している。

なので、ここはいっそ「どぶろく」をご紹介してみよう。「どぶろく」は、発酵させたまま濾過をしないの醪のことで、酒税法で認められた清酒(日本酒)とはちがういわゆる原始的なお酒だ。全国でも特別に認められた地区や製造者によってのみ造られるアルコールだ。つまり、現地に行ってこそ楽しめる野趣あふれる酒ともいえるのだ。これこそ新幹線で駆けつけねば、である。

おすすめは「どぶろく 卓」。その名も「農家民宿 どぶろく荘」にて醸される酒だ。この「どぶろく 卓」(製造者、中川卓夫さんが造る)、2010年に開催された「TOKYOどぶろくフェスタ」にて最優秀賞に選ばれている。

実は私もこのフェスタの審査員をしており、このどぶろくのおいしさは体験済みだ。どぶろくのおいしさの大きなキーワードは「米そのもの美味しさ」にある。この上越は美味しい米の里でもある。そのうえ水もいい。丹念に仕込めば、みずみずしく甘く清らかですっきりした味わいのどぶろくができるのだ。初めて飲んだ(食べると言ったほうがいいくらい米の存在感がある)時は本当に驚いた。こんなにおいしいどぶろくがあるのかと。これはぜひ民宿で味わいたいと。新幹線開通を機に、ぜひとも訪れてみたい、いや、訪れるべき場所となった。

ああ、新幹線ってこんな楽しみも与えてくれるのだ。列車の旅はいい。旅情をかきたてられるね。

さて、次回は同じく新潟県の最南西に位置する糸魚川駅と富山の入り口であり観光のメッカでもある黒部宇奈月温泉駅のおすすめ地酒をご紹介しよう。

北陸新幹線で名酒の旅「糸魚川」「黒部宇奈月温泉」編 >>
北陸新幹線駅で名酒の旅「富山」「新高岡」「金沢」編 >>


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