過激仕様でも洗練された印象に
試乗会の舞台は、ネヴァダの砂漠地帯と、会員制サーキットだった。最も過激な仕様の8ATに乗った。Z07アルティメイト・パフォーマンス・パッケージといって、ブレンボ製セラミックブレーキにミシュラン・カップタイヤ、専用スポーツサスペンションなどが装備される。より、サーキット向けの仕様である。試乗車には、さらに、カーボンファイバーパーツによるデコレーションパッケージが装備されていた。
旧型に比べると、ややあっけらかんとエンジンが目覚めた。野太く、腹に響く大音量であることは間違いないのだけれど、旧型Z06のように、大地を揺らすほどの迫力はない。やはり、ずいぶんと洗練された印象だ。
走り出しても、その印象は変わらなかった。それゆえ、ZR-1の後継に近いと思ったのだ。
強いボディ&シャシーのおかげで、マグネティックライドコントロールの利きも、いっそう誠実である。乗り心地は弾性の効いた心地よいハードさを、常に一定レベルでキープした。それゆえ、不快な乱れや制御不能がなく、快適に過ごせるのだった。