<目次>
便秘とダイエット
便秘かもしれない
まずは、便秘の定義からご説明していきます。意外と自分が便秘だったことに気が付く方もいるでしょう。
■便秘の定義とは
・腹部にハリや違和感がある
・出ていてもスッキリ感がなく、残便感がある
・食欲がおちることがある
・排便に違和感や不安を感じる
このどれか1つでも思い当たることがあれば便秘です。便秘はこのような自覚症状があることが目安となります。数日間、排便が無いことだけをいう訳ではありません。
では、なぜ便秘だと太るのでしょうか?
便秘が太る3つの理由
1.消化吸収が悪い腸内が汚れていると、栄養が細胞に回らなかったり、腐敗物として残ってしまいます。そこから時間をかけて不必要な糖や脂肪分も吸収していき、蓄積された結果、皮下脂肪となります。
2.代謝が落ちる
便秘の方の腸は汚れていますから、食べ物の栄養が腸から血液に流れる際に、血液はドロドロの状態になります。汚れた血液は燃費が悪いため代謝は低下します。また、汚れた血液を解毒するために色々な臓器が働くので、内臓は疲労し代謝がさらに低下するとも言われています。
3.下腹が出てくる
溜めこんでいる状態なので、腸が膨らみ下腹が出てきます。
腸内環境が改善されると、結果的に体全体の代謝も上がり、自然に痩せ体質へとなるのです。また、多くの免疫細胞は腸に集まっているので、腸は体の免疫機能の重要な役割も担った、とても重要な臓器なのです。
便秘には「ストレス型」「腸の蠕動不全型」「直腸・肛門型」の3つにタイプに分けられます。では、自分がどのタイプなのかをチェックしてみましょう!
便秘タイプチェックシート
以下、A・B・Cの3つの質問で1番多く「イエス」がついた型が自分のタイプです。<A>
1.入浴はシャワーだけのことが多い
2.平均睡眠時間は6時間以下
3.1日トイレ回数は6回以下(排尿も含む)
4.肩凝りがひどい
5.便秘と下痢を繰り返す
6.失敗するとずっとひきずる
<B>
1.便やおならが異常に臭い
2.お腹が減っても鳴ることが少ない
3.硬い便が良く出る
4.イモ類を食べるとお腹がすぐ張る
5.野菜や発酵食品が不足していると思う
6.午前中に摂取する水分量が少ない
<C>
1.排便時に肛門に痛みを感じる
2.痔である
3.自宅以外で排便を我慢する
4.排便が週に2回以下
5.腹筋が10回できない
6.残便感がよくある
■A=「ストレス型便秘」
ストレスにより自律神経が乱れていることが原因でなる便秘。自律神経が乱れると過度に交感神経と副交感神経のバランスが乱れ、下痢になることがあります。
腸の蠕動運動は副交感神経がリラックスモードの状態で主に収縮するため、自律神経が乱れ交感神経が優位になっている緊張型では便秘になります。旅行や環境が変わると便秘になるのもこのひとつです。
■B=「腸の蠕動(ぜんどう)不全型便秘」
腸内のものを移動させる働きが低下してしまうので、腐敗物だけが残り水分が必要以上に吸収され、便が硬くなり便秘になります。腸内環境が悪いことや食物繊維不足などにより蠕動運動が低下し、宿便が溜まっている状態です。滞留してしまうと毒素が発生し悪玉菌が増え、腸内環境はさらに悪化します。そうなると、「蠕動運動がされない→腸内の毒素が溜まる→悪玉菌が増える→さらに蠕動運動がされなくなる……」という負のスパイラルに突入します。また、薬の副作用により、蠕動運動が低下し便秘になることもあります。
■C=「直腸・肛門型便秘」
便はきちんと作られ、直腸まで行くのに脳にサインがうまくいかない便秘。便意を感じても我慢したりしていると、だんだんと脳との連携が上手くいかなくなります。また、この状態が続くと直腸は伸びきった風船のようになり、便が溜まったことさえも気が付かなくなります。さらに加齢による機能低下も原因となります。
便秘にもタイプがあり、原因があることがお分かり頂けたと思います。また、複数のタイプを兼ね備えた便秘タイプもあります。まずは出来る便秘解消法から行っていきましょう。
便美活をはじめましょう!8つのルール!
1.起床後にコップ1杯の冷たい水を飲む・腸に刺激を与え蠕動運動を活発にする
・自律神経を正常にする
2.朝日を浴びる
・自律神経を正常にする
3.1対2の呼吸を10回行う
・吸う長さの倍の長さで吐くことで副交感神経スイッチをいれる
・全身の血流を良くする
4.就寝3時間前には食事を済ませる
・食後にすぐ寝ると腸での消化吸収が不十分になる
5.30分のウォーキングを習慣にする
・腸に刺激を与える
・ジョギングは交感神経を上げてしまうのでウォーキングがベスト
6.40度15分全身浴をする
・質の良い睡眠に導かれ自律神経が安定する
■参考記事:たった4つのポイントで痩せる入浴法
7.眠りにつく前にアロマを炊いたり、好きな曲を聴き癒しを重視する
・副交感神経を優位にして寝ることで腸が活動し翌朝にお通じがくる
8.朝の時間に余裕をもつ
・トイレにいける時間を確保し朝は排便と体に覚えさせる
※無理やり出そうとしなくてもいい
では続いて食生活についてご紹介いたします。
便秘解消に役立つ食物繊維の基礎知識
便秘解消の代表ともいえる食物繊維ですが、食物繊維には水溶性と不溶性があります。1. 水溶性食物繊維(水に溶ける)
【粘着性】
・粘着性により、胃腸内をゆっくり移動するのでお腹が空きにくい。食べ過ぎ防止。
・血糖値の急激な上昇を抑える。(糖質の吸収を緩やかにする)
【吸着性】
・便の水分を増やして柔らかくする。
・コレステロールを吸着し体外に排泄する。
【発酵性】
・ビフィズス菌が増え整腸効果がある。
2.不溶性食物繊維
【保水性】
・胃や腸で水分を吸収し大きく膨らみ便の嵩を増すことで蠕動運動を促進する。
便秘をしている人が食物繊維を大量に摂るとガスが溜まりお腹が張り、苦しくなることがあります。これは不溶性の食物繊維が多い場合に起こります。食物繊維で蠕動運動を起こしても、それまで溜まっていた便は必要以上に水分を吸収して硬くなり、出にくい状態になっているため腸が膨れてしまうのです。ですので、便秘の方はまずは水溶性の食物繊維から意識的に摂るといいでしょう。
どの食材にも両方の食物繊維は含まれていますが、殆どは不溶性の食物繊維の割合が高いので、積極的に水溶性の食物繊維を摂ることにしましょう。
■水溶性の食物繊維の割合が多い食材
食物繊維
・納豆
・モロヘイヤ
・里芋
・なめこ
・海藻
海藻類は特に水溶性の割合も高いので積極的に摂取するといいでしょう。
では次に、良く耳にする宿便とはどんなものなのかというご説明をしていきます。
宿便とは?
宿便とは腸内の残留物のことをいいます。腸内には絨毛(じゅうもう)という突起物があり、そこから栄養分を取り込むのですが、吸収しきれない食べかすが絨毛に引っかかり残留物となって宿便になります。長く滞留すると、ヘドロ状になり腸の機能を低下させる原因となり便秘にもなります。
便秘体質でなくても宿便は溜まっている
便秘ではなくても宿便は溜まっていると言われています。宿便の成分は、殆どがタンパク質のカスで、石炭の石にような塊になっています。動物性脂肪の多い食生活をしていると溜め込みやすくなります。宿便が溜まるとどうなるの?
排泄力は落ちてきます。あまりに長年蓄積されると、腸内の通路が狭くなるので消化の過程で食べ物を無理やり先に押し出すことになってしまい、「腸捻転・腸閉塞」などが起こる可能性も出てきます。さらに、腸内だけではなく腸の代謝が落ちることで血液循環も悪くなるので、だんだんと内臓機能も弱くなり、高血圧や動脈瘤等も引き起こす可能性も出てくるのでしっかりとケアしましょう。
宿便解消法
積もり積もった「宿便」を取り除くにはコンニャクや玄米が効果的と言われています。これらの食品は、消化されないまま腸の中を通っていくので、その腸壁にこびりついている「宿便」も同時に体外に排泄してくれます。また、効果的な方法として挙げられるのが「断食」です。腸の中を空っぽにすると、体が栄養素を摂取しようとして腸の収縮力を強めます。そのときの力が「宿便」を分解し体外へ排泄してくれるのです。
自分を知り正しい知識で
便秘はダイエット以外にも肌や健康に害を及ぼします。とくにダイエットに関しては、第一ステップは便秘解消、宿便を取り除くことからです。解消されると実際に外面・内面も美しくなるので積極的に解消すべく活動を行いましょう。便秘のタイプ別で、何が原因かを理解し、簡単に出来る活動こそ便美活ダイエットです。【関連記事】