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マラソン前日のおすすめの過ごし方と避けるべき行動

マラソン前日の「おすすめの過ごし方」と「避けた方が良い過ごし方」を紹介します。日々トレーニングに取り組み迎えるマラソン大会……誰もがベストコンディションで走りきりたいと考えているはず。レース中の思わぬトラブルを防ぐためにも、前日の過ごし方を見直しましょう。

三河 賢文

執筆者:三河 賢文

ジョギング・マラソンガイド

マラソン前日!トラブルを未然に防ぐためには?

日々トレーニングに取り組み、楽しみに迎えるマラソン大会。誰もがベストコンディションで走りきりたいと考えていることでしょう。しかし大会前の過ごし方次第では、レース中に思わぬトラブルが起きてしまうかもしれません。

私は年間20本程のレースに出走し、ファンランから記録狙いのポイントレースまで、常にコンディションに配慮してきました。失敗と成功を経て、現在はある程度決まった過ごし方でレーススタートを迎えています。あくまで経験則ではありますが、レース前の「おすすめの過ごし方」と「避けた方が良い過ごし方」をご紹介しましょう。
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レース前の過ごし方を見直してみましょう

<目次>
 

マラソン前日とレース前におすすめの過ごし方

まずは、是非とも実践して頂きたいレース前の過ごし方です。すでに取り組まれていることがあるかもしれませんが、参考にご覧ください。

1.睡眠を十分にとる
マラソン大会当日は、早起きが必要となることが多いでしょう。私の場合、最低でも6時間は睡眠時間を確保するようにしています。
 
大会当日は早起きになるはず。寝不足はコンディション低下に繋がるため要注意

寝不足はコンディション低下に繋がります


可能な限り、普段と同程度の時間を確保することがおすすめです。寝坊してスタート直前に会場入り……なんてことになれば、焦りが生まれイメージ通りの走りができません。身体が睡眠を欲した状態では、なかなか思うように身体が動きません。レースはもちろんですが、レース前の準備も効率的に進められず、時間に追われてしまう可能性があるでしょう。気持ちにゆとりを持つためにも、睡眠時間の確保は大切です。

2.朝シャワー
朝起きたら、少し熱めのシャワーを浴びましょう。湯の熱が、身体をスッキリと目覚めさせてくれます。ただし、入浴はおすすめしません。なぜなら身体を温めすぎると、眠気を引き起こしてしまう可能性があるためです。あくまで「目覚めのキッカケ」として、シャワーの活用をおすすめします。

3.朝食は段階的に食べる
朝食は「いつも通り」を基本に、時間を分けて食べるようにします。これはできるだけ緩やかに内臓を動かし、少しずつ消化させてあげるためです。朝から一気に大量の食事をすると、腹痛あるいは嘔吐などを引き起こしかねません。
 
刺激物や生モノは避けるのがおすすめ

刺激物や生モノは避けるのがおすすめ


例えば「ごはん」「味噌汁」「おかず」の基本となる朝食を2.5時間前に食べ終わり、1.5時間前におにぎりやカロリーメイト等を追加。そして1時間前にエネルギー系のゼリー飲料を飲むといったイメージです。場合によって、BCAAなどサプリメントも摂取します。フルマラソンならば約2,500kcalを消費(人によって異なります)しますが、レース前の摂取カロリーは約1,000kcal程度です。

4.ランニングドリル
大会会場に着いたら、ランニングドリルを実施します。その一番の目的は、身体の動きをチェックすることです。特に関節部の動きや筋肉の状態を確認します。このとき、動き過ぎて疲れてしまわないように注意しましょう。

5.トイレは計画的に
大会会場や最寄り駅のトイレは混雑します。近隣に宿泊して直前にトイレに入ってから出かけるのがベストですが、場合によっては1つ前の駅で一旦降り、トイレを済ませてから再び向かうのも良いでしょう。記録ではなく完走目的ならば、休憩だと思ってレース中に行くと割り切るのも1つの方法です。尿意・便意は、想像以上に走りにも影響を与えます。
 
仮設トイレの数が少ないと何分も並ぶことに…

仮設トイレの数が少ないと何分も並ぶことに…


長蛇の列に並び続ければ、「立つ」ことで脚が疲れます。スタート時間が近づけば、焦りも生まれるでしょう。どうしても会場のトイレを利用するのであれば、出来るだけ時間に余裕を持って会場入りするようにしてください。
 

レース前に避けた方が良い過ごし方

次に、レース前におすすめしない過ごし方を挙げてみましょう。中には、多くのランナーがなんとなくやっている行動があるかもしれません。

1.カーボローディング
ランナーの中には、レース本番で必要になるエネルギーを体内に蓄える目的で「カーボローディング」を行う人が多いでしょう。大会によっては、前夜祭としてパスタパーティーが行われることもあります。
 
突然のカーボローディングはむしろマイナス

突然のカーボローディングはむしろマイナス


しかし前日のみのドカ食いは、おすすめしません。いきなり大量の食事をすると、むしろ身体が重く感じてしまうかもしれません。また、腹痛などの原因となることも考えられます。もしカーボローディングを行うのであれば、せめて1~2週間かけて計画的に。それならば、上手くエネルギーを使える身体作りにも役立つでしょう。

2.ストレッチ
賛否両論が予想されますが、私はストレッチをレース前に“しない”派です。人間は筋肉を収縮させて運動しますが、ストレッチはその筋肉を伸ばしてしまいます。例えば伸び切ったゴムは、新品に比べて収縮力が弱いでしょう。同様に筋肉についても、走る前に伸ばしてしまうと、パフォーマンスの低下に繋がると考えているからです。ストレッチは走り終わった後、翌日に疲労を残さないために行います。

3.ウォーミングアップ
ウォーミングアップとはいえ、「走る」ことは身体に疲労を蓄えます。つまり、レース前から体力・筋力を消費してしまうわけです。それでもウォーミングアップを行うべきか否かは、想定されるレース展開と照らし合わせてよく考えてみると良いでしょう。いきなりトップギアで走り抜けるシリアスランナーならば、事前に身体を温めることは有効といえます。
 
シリアスランナー以外は疲労もよく考えて

シリアスランナー以外は疲労もよく考えて


しかしほとんどの大会では、スタートから1~2km程の区間において思うようにスピードが出せません。これは多くのランナーが走るため、限られたコース上で混雑を招いてしまうからです。しかし無理に蛇行して追い抜けば、無駄な体力消費に繋がるでしょう。それならば、コースに余裕ができるまでウォーミングアップ代わりにペースを抑え、身体が温まった段階でペースを上げる。そんなレース展開の方が、良い結果を得られるのではないでしょうか。

他にもレース前はイメージトレーニングを行ったり、仲間と会話を楽しんで緊張をほぐしたりして過ごしています。荷物預けや当日受付など、大会によってレース前に行うべき行動も異なるでしょう。

ここでご紹介した過ごし方は、あくまで私の経験に基づくものです。そのため、例えばランニング教室などでは、異なる指導を受けることもあるでしょう。出来ればコンディションを確認しながら、いろいろな過ごし方を試してみてください。自分に合ったレース前の過ごし方が見つかれば、常に落ち着いてレースに臨むこともできるようになります。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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