円安、消費税増税など、いろいろあった平成26年

さて、今年も確定申告の時期がやってきました。平成26年を振り返ってみると、申告に影響するような出来事がいろいろとありました。急激な円安の進行、不動産価格の上昇、NISAのスタート、消費税増税などなど。

普段と違う臨時収入や副収入があった方は、申告漏れになりがちですので、自分の申告義務の有無について、よく確認しておきましょう。

なお、給与等を1ヶ所から受けている方で、給与所得及び退職所得以外の所得の合計額が20万円以下の場合は、所得税の確定申告をする必要はありません(ただし、住民税については、別途申告が必要な場合があります)。

【円安関係】

FX等については、20.315%の申告分離課税です。株式取引と違って、源泉徴収はされていませんので、申告時の納税額が大きくなることがあります。損をしている場合でも、申告しておけば、翌年以後3年内の各年分の「先物取引に係る雑所得等」の金額から控除することができます。

また、外貨預金を解約等して為替差益が発生した場合には、雑所得(総合課税)として課税対象となります。

【不動産関係】

まず、「譲渡益」か「譲渡損」かの確認からスタートです。「譲渡益」なら申告、「譲渡損」なら申告不要ですが、一部居住用財産の譲渡損失の場合には、給与所得等との損益通算や繰越控除を適用できる場合があります。また、事業用資産の譲渡であれば、譲渡損でも消費税の申告に影響してきます。

【NISA】

平成26年1月からNISA(少額投資非課税制度)が始まりましたが、NISA口座で発生した上場株式等の譲渡益、配当については、年間投資額100万円を上限に非課税となります。その代わり、譲渡損が発生した場合でも損失はなかったものとみなされますので、他の特定口座などの譲渡益と相殺することはできません。

【消費税増税】

個人事業者の方は、平成26年4月から消費税率が8%に上がっていますので、申告に注意が必要です。また、住宅ローン控除などにも影響があります。

【贈与関係】

平成27年から相続税の基礎控除額が従来の60%に引き下げられるため、平成26年中に贈与をされたという方もいらっしゃると思います。暦年贈与の場合には、110万円を超える場合は申告が必要です。相続時精算課税を選択された場合には、金額に関わらず、申告・届出が必要です。なお、教育資金贈与をされた場合には、確定申告での手続きは不要です。

ふるさと納税以外にも、還付申告できる

今年は還付申告をされる方が増えるのではないでしょうか。

理由は、「ふるさと納税」です。

還付を受けるためには、必ず申告が必要です。還付申告については、その年の翌年1月1日から5年間行うことができますので、多少遅れたとしても還付可能です。年末ギリギリにクレジットカードなどで寄付された方は、平成26年分の確定申告で適用できるかどうか、確認しておきましょう。なお、平成27年4月1日以降の5団体までのふるさと納税については、申告不要制度が新設される予定です。

もちろん、ふるさと納税以外にも、還付申告ができるケースはいろいろあります。一般的に所得税の還付を受けられるパターンを以下にご紹介しますので、当てはまる項目がないか、ぜひチェックしてみて下さい。

・多額の医療費を支払った
→医療費の合計が10万円(所得金額が200万円未満の場合には、所得の5%)を超えていれば、医療費控除が適用できます。同一生計親族の医療費もOKです。

・年末調整で控除証明書類を出し忘れた
→今から確定申告することで、追加の還付が受けられます。

・年末調整で扶養親族の申告漏れがあった
→意外に多いのが、扶養親族にできるのにし忘れているパターン。例えば、仕送りをしている田舎の両親、1人暮らしの学生など、同居していなくてもOKです。

・未納の社会保険料を支払った
→国民年金保険料を支払っていなかった期間について、現在追納や後納できる制度が期間限定で設けられています。このような保険料については、支払った年の社会保険料控除として適用できます。

・ゴルフ会員権の売却損
→平成26年度税制改正により、平成26年4月以降の売却損は損益通算できなくなりましたが、3月までに売却していた場合は、今回の申告で他の所得と損益通算が可能です。

・過去5年分の還付申告
→還付申告は5年間さかのぼることができます。数年前の医療費領収証や保険料控除証明書が見つかった場合でも、還付可能です。

・配当所得がある場合
→上場株式等の配当であれば申告不要を選択できますが、申告することで還付を受けられる場合があります。なお、平成26年から源泉徴収税率が20.315%に上がっています。



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