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壺中天公演 塩谷智司『太陽』インタビュー!(3ページ目)

大駱駝艦の拠点・壺中天(こちゅうてん)で振付作『太陽』を発表する塩谷智司さん。前作『父壁』は舞踊批評家協会新人賞を受賞するなど大きな評価を博し、待望の新作に期待と注目が集まります。ここでは、上演を控えた塩谷さんにインタビュー。作品への想いをお聞きしました。

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

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音楽は築山建一郎氏によるオリジナル曲ですね。

塩谷>オリジナルで楽曲をつくっていただくのは今回が初めてです。築山さんは過去の壺中天での作品も手がけており、すごく慣れてらっしゃるので非常にやりやすいですね。我妻さんの『肉のうた』では3名の方に音楽を頼んでいましたが、そこにも参加されていました。

僕の方からは、作品をつくる前に大まかなイメージを築山さんに伝えました。太陽が昇る感じだとか、陽炎だったり、ぐわっと熱があるイメージだったり。石が熱で割れるような音が効果音で欲しい、ギターの音一本で少し落ちつかせたシーンが欲しいなど、いくつかリクエストはしましたけど、あとはお任せです。もうわかってらっしゃるし、築山さんだから信頼できる。最初のイメージを話しただけで、基本的にお任せしますと伝えています。

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大駱駝艦・天賦典式「ウイルス」(2012)
撮影:松田純一


壺中天というスタジオ公演ならではの熱気、お客さんの反応を感じることは? またそれが作品に影響を及ぼすことはありますか?

塩谷>特にお客さんを意識するという訳ではないですけど、お客さんの反応というのは壺中天での公演の場合すごく感じますね。『父壁』のときも無我夢中だったけど、やっぱり感じるものはありました。途中でセリフを喋るシーンがあって、たいていちょっと笑いが起こるんですけど、同じことを話していても反応がある日とない日がある。外国人のお客さんはわりとストレートに反応してくれるけど、日本人のお客さんはみなさん静かに観ていたり。壺中天公演は舞台に立ってる最中からもう反応を感じるし、それによってやっぱり作品にも影響が出ていると思います。

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大駱駝艦・天賦典式「ムシノホシ」(2014)撮影:川島浩之


塩谷さんにとって壺中天はどんな場所ですか?

塩谷>壺中天がないと作品がつくれないくらい、僕にとってとても大切なところです。壺中天で作品をつくるときはいつも麿さんに見ていただくんですけど、一対一で舞踏について、自分が今までやってきたことについて話し合える、見ていただける貴重な場でもある。

大駱駝艦にいるからには壺中天で作品をつくる。生き甲斐というか、とても重要な場所です。だから緊張もするし、命がけというと大袈裟ですけど、それくらいのつもりでやっています。

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「父壁」(2009)  撮影:松田純一



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