今後の不動産売買市場の見通しは明るい
現在、立地の良い場所は価格が上昇し、併せて円安による日本の資産価格の割安感もあり、外資系ファンドが多くの有名立地のビル等を買い始めている状況です。今後、東京オリンピックが控えているということもプラス材料であり、アベノミクスと相まって、見通しは明るいと考えます。需要の高まりにより地価が回復すれば、オーナーさんの資産価値の上昇に繋がります。
入居者の可処分所得の低下が賃貸住宅経営の不安材料
世の中では、正社員の層がどんどん減ってきており、契約社員や派遣社員が増加している状況の中です。公務員を除いた国民の収入が全般的に低下している中で、更に、消費税や各種税金の上昇も相まって、可処分所得が格段に減ってきています。わずかばかりの賃金上昇では追いつかない状況であり、そのしわ寄せを受けた入居者が家賃を支払えなくなってしまうことが、賃貸住宅経営の不安要素となります。併せて、入居者のニーズは、より質の高い物件をより安く借りたいという方向に向かっています。
オーナーさんとしては、魅力的な物件づくりはもちろんのこと、それをインターネットやスマートフォンを通して、しっかりPRしていかなければなりません。
「収益還元法」により、ご自身の不動産の価値を把握する
ご自身の不動産の価値が、一体いくらなのかを把握しておくことが大切になります。不動産の価格を考える上では、「収益還元法」という、不動産の収益性に着目して、そこから将来得られるべき価値を現在価値に割引して評価する計算方法があります。
例えば、年間で100万円の家賃収入が得られる不動産があったとします。年間で100万円を年利回り10%で還元すると、1,000万円の価値ということになります。
この期待利回りは築年数や立地条件によって変動します。
築浅、駅近等の条件の良い物件であれば利回りが低くなり、駅から遠い老朽化物件であれば、利回りが高くなってしまいます。つまり、同じ100万円と言う家賃収入であっても、諸条件が良く5%で還元した場合は2,000万円の価値となり、15%で還元した場合は666万円ということになるのです。
このような方法を用いて、皆様自身が所有されている不動産の価格を把握し、金銭感覚を身に付けて、併せて税務や入居者目線についてもしっかりと学び、賃貸住宅経営に臨んで頂ければと思います。