世界経済の動きが賃貸住宅経営に影響を与える

賢い賃貸オーナーさんは、世界経済の動きを掴んでいます。
一見、賃貸住宅経営とは関係無いようにも見えますが、アメリカや中国、EU、ASEANの動きは、それぞれ密接に日本の政治と経済に絡み合っており、日本の不動産市場にも大きな影響を与えています。

例えば、交渉が難航しているTPP。
TPPとは、日本やアメリカ等の環太平洋地域における経済連携協定のことであり、これが成立すれば各国のルールが統一されることになります。

日本独自のルールについてはそれに向けて改正する必要があり、民法の改正の動きとなっているのです。

民法が改正されて影響をものの一つに、賃貸借契約の際に付ける保証人の負う限度額があります。今までの制度では限度額を定めない契約が一般的でした。

しかし、民法が改正されれば、今後、限度額の規定が義務付けられるようになります。保証人の過剰な負担は世界的な基準にはそぐわないものであることを考えれば、これはTPPを睨んだ民法の改正と言うことができます。

今から10年以上前、日本が定期借家契約やバリアフリー等の欧米諸国のグローバルスタンダードを導入し始めた時期があります。今回のTPPは、第二のグローバルスタンダードと言うことができ、世界経済の動向が賃貸住宅経営に影響を与えた事例の一つとなります。

オーナーさんが警戒すべきは建築費の上昇と空室の増加

わが国は資源が乏しく、建築資材についても輸入に頼る部分が大きいのが現状です。

円安の進行は輸入価格の上昇に繋がる為、当然ながらリフォーム費用や建築費にも大きな影響を与えることになります。実際に、表に示す建築費指数の通り昨年は工事原価が大きく上昇しており、賃貸住宅経営を続ける上でも見逃せない問題となっています。

当然、リフォーム単価も上昇しており、クロス代が施工費込みで1平方メートルあたり1,000円で依頼できるような時代は既に終わりを告げています。オーナーさんとしては、建築費だけでなくリフォーム費についても上昇しているという現実を認識しなければなりません。

また、空室率についても、日本全体として今後は増々上昇して行くでしょう。現在の日本の空室数は820万戸と言われていますが、少子高齢化の影響により、今から10年後には1,400万戸に跳ね上がるというデータも出ている程です。

但し、これは日本全体を見た時の話であり、首都圏や東京、特に立地条件の良いエリアの物件については、そこまで悲観的になる必要は無いでしょう。

上昇する建築費

平成26年建築費指数