シーンごとに撮影するなど、舞台とはまた違った集中力が要求される映像の現場。戸惑いを感じる部分はないですか?
大貫>最初はかなり戸惑いましたけど、だいぶ慣れてきましたね。映像って、どこか写真と似ているような気がしていて。“芝居をしよう!”という気持ちで現場に入るとちょっとしっくりこない部分もあるけれど、もともと写真を撮られるのが好きだったので、シューティングだと思って臨めば大丈夫です。同じポーズをこの角度で撮るか、こちらの角度で撮るか、というこだわりを見せる場なのかなという気がするし、感覚として今はもう違和感はないですね。写真を撮られていて、“こういう風にするとよく見えるんだな”という感覚はだいぶわかってきた。ただそれが動画になったときに、“こうすればこう見えるんだ”という感覚がまだ実感としてなくて……。今回亀梨さんの演技を間近で見て、“何て上手いんだろう!”と驚かされました。手が自然と揺れている感じとか、ちらっと見てまた視線を戻す感じ、瞬きひとつにしてもそうだし、細かい仕草から慶の心理が伝わってくる。自分がどう見えているかきちんとわかってるんだなって、すごく感心させられたというか……。舞台では絶対にしないようなことばかりで、さすがだな、違うなと感じたし、僕もああいう芝居ができるようになりたいって思いましたね。
ドラマ『セカンド・ラブ』より