日本仏教の聖地、高野山に行こう
高野山に上るケーブル。まるでジェットコースターのような急勾配
高野山は、わが国でもっとも著名な仏教の聖地のひとつで、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部です。真言宗の開祖、弘法大師空海が修行の本拠地とした場所で、1000メートル級の山に囲まれた標高800メートルほどの平坦地にあり、金剛峯寺を中心に、100以上の寺が並んでいます。寺院だけでなく商店や学校もあり、一大宗教タウンを形成しています。
アクセスは、大阪の難波から南海高野山線で1時間半ほどの極楽橋というところに行き、ケーブルカーに乗り換えて約5分。見所はかなり広範囲に広がっているため、山上にはバスも走っています。たくさんある寺院は多くが宿坊も兼ねているので、ぜひ1泊して、ゆっくりお参りと散策を楽しんでみてください。
主な見所
■檀上伽藍根本大塔。内部には、たいへんきらびやかな仏様の世界が再現されています
■金剛峯寺
高野山真言宗の総本山。「金剛峯寺」は、もともと、高野山全体を指す名称でしたが、現在は、この寺のみが金剛峯寺と呼ばれます。襖絵や庭園が美しいです。
■大門
どっしりとした大門。ケーブルカーで来ると別の場所に着きますが、一度はこの門もくぐってみてください
■霊宝館
高野山に伝わる国宝や重要文化財が展示された博物館。数々の優れた仏像などが見られます。中でも有名なのは、運慶一門の作と推定されている八大童子立像(不動明王の眷属〈手下〉とされる童子たちの像)ですが、展示は常時変わるため、いつでも見られるわけではありません。
■女人堂
昔の女性は、ここでお参りをしました。高野山だけでなく、古くからの仏教の聖地は、多くが女人禁制になっていました