無線LANの5GHz帯で接続する
手持ちの無線LANルータやTVが11aまたは11nの5GHz帯に対応していれば、5GHz帯を利用しよう。5GHz帯の通信は、電波の干渉に強く速度が低下しにくい。スマホでWi-Fiスポットを検索すると数多くのスポットが表示されることがあるだろう。この数が多いほど電波の干渉が起きやすい環境であると言える。5GHz帯は、スマホでよく利用されている2.4Ghz帯ほど多くないし、独立した帯域を利用しているので、電波の干渉が起こりにくい。
ただし、5GHz帯は障害物に弱い。したがって、無線LANルータが同じ部屋にある場合に利用しよう。ガイドの場合は、サーバ側のTVは別の部屋にあるので無線LANルータとの間は障害物に比較的強い2.4GHz帯の11nを利用し、クライアント側のTVは、同じ部屋なので5GHz帯の11aを利用した。5GHz帯の11nは、TV側が対応していないので今回は利用できなかった。
サーバ側TV---(11n)---無線LANルータ---(11a)---クライアント側TV
さて、TVで11aを利用するにはどうしたらよいだろうか。ボタン1つで設定が完了する「簡単設定」を利用すると多くは、電波が干渉しやすい2.4GHz帯で接続されてしまう。そのため、手動による設定が必要だ。
以下にSONYの「KDL-32W-700B」の場合を例に取って説明しよう。説明はキャプションを参照して欲しい。
「かんたん設定」ではなく「高度な設定」を選択する。
ボタンを利用する方法を避け、「検索」を指定する。
11aのSSIDを選択する。多くはAの文字がある。
5GHz帯に対応していないTVの場合は
TVの無線機能が2.4GHz帯にしか対応していない場合は、5GHz帯に対応した子機を別途接続すればよい。たとえば、BUFFALOの「テレビ用かんたん無線LANユニット WLI-UTX-AG300」だ。この製品は、電源をTVのUSBポートから取るため、邪魔なACアダプタがない。TVとは、付属のLANケーブルでTVの有線LANポートと接続する。
11aで接続するには、製品側面についている「11a ONLY」スイッチをonにして、AOSSボタンによる簡単設定を実行するだけでよいので、初心者の方も安心だ。
(注)「11a ONLY」と表示はあるが、実際は「5GHz固定」のスイッチだ。
もし、5GHz帯の11nが利用できる環境であれば、5GHz帯の11n(300Mbps)で接続される。なければ11aでの接続になる。