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地方公務員の退職金はいくら?
収入が安定しており、就職先として人気がある地方公務員の退職金(退職手当)の平均額などを総務省「給与・定員等の調査結果等(令和2年)」のデータをもとに解説します。【ガイドの大沼さんが動画で地方公務員の退職金について解説します】
地方公務員の半数は都道府県の職員
総務省「給与・定員等の調査結果等(令和2年)」によると、令和2年4月1日現在の都道府県・指定都市・市区町村(一部事務組合等を含む)の自治体に属する地方公務員は約276万人。職員数と構成比は次のとおりです。- 都道府県:約140万人(約50.7%)
- 指定都市(※):約35万人(約12.7%)
- 市区町村等:約101万人(約36.6%)
また、部門別の職員数と構成比は以下のとおりです。
- 一般行政:約92.8万人(約33.6%)
- 教育部門:約102.8万人(約37.2%)
- 警察部門:約29.0万人(約10.5%)
- 消防部門:約16.3万人(約5.9%)
- 公営企業等会計部門:約35.3万人(約12.8%)
退職手当の平均支給額は都道府県より指定都市のほうが高い
総務省「給与・定員等の調査結果等(令和2年)」から、平成31年4月1日~令和2年3月31日に退職した地方公務員の退職手当の平均支給額を職種別にみてみましょう。( )内は最高額を支給した地方公共団体名と金額です。●都道府県(47団体)
- 全職種:約1164万円(秋田県:約1938万円)
- 一般職員:約1265万円(三重県:約1877万円)
- 一般職員のうち一般行政職:約1480万円(三重県:約2100万円)
- 教育公務員:約1156万円(大分県:約2119万円)
- 警察職:約1717万円(徳島県:約1998万円)
- 全職種:約1401万円(広島市:約1916万円)
- 一般職員:約1380万円(福岡市:約1850万円)
- 一般職員のうち一般行政職:約1769万円(浜松市:約2005万円)
- 教育公務員:約1642万円(熊本市:約2127万円)
- 全職種(1570団体):約1331万円(徳島県勝浦町:約2523万円)
- 一般職員(1564団体):約1340万円(徳島県勝浦町:約2523万円)
- 一般職員のうち一般行政職(1429団体):約1546万円(大分県宇佐市:約2434万円)
- 教育公務員(133団体):約965万円(福岡県久留米市:約2353万円)
60歳定年退職者の退職手当は平均2100万円前後
60歳で定年退職した人の職種別の退職手当支給額の平均は次の通りです。( )内は最高額を支給した地方公共団体名と金額です。●都道府県(47団体)
- 全職種:約2211万円(静岡県:約2295万円)
- 一般職員:約2160万円(静岡県:約2293万円)
- 一般職員のうち一般行政職:約2165万円(静岡県:約2349万円)
- 教育公務員:約2237万円(三重県:約2319万円)
- 警察職:約2202万円(東京都:約2306万円)
- 全職種:約2163万円(堺市:約2232万円)
- 一般職員:約2107万円(千葉市:約2203万円)
- 一般職員のうち一般行政職:約2247万円(さいたま市:約2439万円)
- 教育公務員:約2243万円(名古屋市:約2362万円)
- 全職種(1248団体):約2016万円(千葉県大網白里市:約2480万円)
- 一般職員(1235団体):約2016万円(千葉県大網白里市:約2480万円)
- 一般職員のうち一般行政職(1059団体):約2160万円(東京都羽村市:約2630万円)
- 教育公務員(37団体):約2147万円(兵庫県姫路市:約2494万円)
定年退職手当は国家公務員より地方公務員が高い
「国家公務員の退職金、平均でいくら?」によると、常勤職員のうち60歳以上の定年退職手当は平均2091万円、行政職俸給表(一)の定年退職手当は平均2141万円です。一方、地方公務員の一般行政職のそれは、都道府県が約2165万円、指定都市は約2247万円、市区町村は約2160万円で、国家公務員より高いのです。就職先として地方公務員の人気が高い理由の一つかもしれません。
※地方公務員の退職手当の詳細は総務省の「令和2年 地方公務員給与実態調査結果の状況」を参照してください。
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