パン/パン屋さん取材レポート(東日本)

フランスの味 PAUL新旗艦店は神楽坂

「世界中のどこにいてもフランスの本物のパンを召しあがっていただき、PAULを通じてフランスを感じてもらいたい」という5代目オーナーのマキシム・オルデールさんの志により、日本には今、20のプチフランスが展開しています。新旗艦店の神楽坂店を取材しました。

清水 美穂子

執筆者:清水 美穂子

パンガイド

フランスのPAULに一番近い店

PAUL神楽坂店

PAUL神楽坂店

日本で最も多くのフランス人が住んでいるといわれる神楽坂。飯田橋駅から坂を上ること数分、シックな黒いファサードに、パンが並んでいるのが見えたらそれは、在日フランス人も信頼を寄せる本格フレンチスタイルのパン屋さん、PAULです。
対面式の売場

対面式の売場

サンドイッチ各種

サンドイッチ各種

PAULは1991年に1号店が名古屋松坂屋に出店、10年後の2001年に八重洲店を出店(双方とも現在は閉店)。フランスの本場そのままの味が話題となり、東京に上陸した翌年のAll About読者が選ぶベストパン人気投票でも第2位にランクインしました。現在、国内では20店舗を展開、ここ神楽坂店が旗艦店になっています。通りに向けてパンが並んだショウウィンドウは、日本では珍しいかもしれませんね。神楽坂店は店内も国内のPAULの中で最もフランスのPAULに近い設えとなっているそうです。
香りもフランスのPAULそのままなのだそう

香りもフランスのPAULそのままなのだそう

ドアを開けると洒落た市松模様の床。対面式の売場には、リーンな(小麦粉をはじめとする穀物、水、酵母、塩のみのシンプルな)パンが約20種類ほどあるほか、直輸入のヴィエノワズリ、素朴な表情のお菓子が並んでいます。
PAULのお菓子

PAULのお菓子


40席のカフェ

40席のカフェ

その向こうは40席のカフェになっていて、落ち着いた照明の下、パンが描かれた古い絵画が飾られています。静かに流れているのはシャンソン。奥に工房が見えます。ブーランジェたちの休憩室が広いところも本国に倣っているのだそうです。
奥の工房

奥の工房

カフェではキッシュやサンドイッチなど軽食がいただけます。コーヒーはフレンチカフェの定番、ラヴァッツァ。食事の邪魔をしないすっきりとした飲みくちです。
ランチセット。アンシェンミックスとカフェオレ(864円)

ランチセット。アンシェンミックスとカフェオレ(864円)


創業者、シャルマーニュ・マイヨー一家

創業者、シャルマーニュ・マイヨー一家

フランスのPAULに近いこと。そのこだわりは「世界中のどこにいてもフランスの本物のパンを召しあがっていただき、PAULを通じてフランスを感じてもらいたい」という5代目オーナーのマキシム・オルデールさんの志によるもので、この1889年創業のお店は2015年現在、世界32カ国、約540店舗に出店しています。

次のページではPAULで人気のパンをご紹介します。
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