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沖香菜子『くるみ割り人形』インタビュー!(5ページ目)

東京バレエ団の12月公演『くるみ割り人形』で、主演を務める沖香菜子さん。沖さんは入団5年目の24歳、大役への抜擢が続く同団の次世代スターです。ここでは、開幕に先駆け沖さんにインタビュー! 作品への想いと意気込みをお聞きしました。

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

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沖さんがクララくらいの年頃はどんな子供でしたか?

沖>とりあえず何でもやってみたくて、兄が友達と遊びに行くときにいつもくっついて行っては、“私も一緒に遊んで!”って言ってるような子供でした。その頃からバレエは大好きでしたね。プロのダンサーになりたいと思ったのは中学生くらい。高校生になって留学を視野に入れたとき、留学するからには将来絶対バレエ関係の仕事に就こうと考えて。自分の中でしっかりと将来の目標を決めたのはその頃です。

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『くるみ割り人形』リハーサルでマラーホフの指導を受ける。(C)Shinji Hosono



高校時代にボリショイ・バレエ学校に留学されていますね。

沖>ボリショイ・バレエ学校には一年半留学しました。最初の授業は9時から始まり、まずロシア語の授業や劇場史などがあって、三時間目くらいからクラシック・バレエのレッスンがあります。その後は曜日によってキャラクターの授業があったり、演技の授業があったり、宮殿舞踊の授業があったり。

授業の後にリハーサルが入ることもあるけど、それでも7時頃には終わるので、放課後は結構有意義に時間を過ごしてましたね。寮にホールがあって、みんなでストレッチをしたり、ロシア語の勉強をしたり、ロシア人の子と話したり。消灯は11時。寮母さんが部屋に来て、勉強してても何をしてても、強制的に電気をパチッと消されてしまいます(笑)。

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ノイマイヤー版『ロミオとジュリエット』(C)Kiyonori Hasegawa

ずっとロシアのメソッドで習っていたので留学先もロシアにしたんですが、実際にロシア人のクラスメートを見たら股関節の開き方が全然違ってて。自分は頑張ってようやく少しは開くようになったけど、そういう次元じゃないんだなって思い知りましたね。

骨格の違いが一番大きかったけど、メソッドに忠実にレッスンしているためか、ロシア人の生徒は特に手の使い方がキレイだなって感じました。あと驚いたのは、先生に対して意見をはっきり言うこと。だからロシアの子たちは、先生とのパートナーシップが強いんです。そういうところは日本人とは全然違うな、すごいなって思いましたね。

クラシックはもちろんですけど、キャラクターのレッスンがあったり、宮殿舞踊が習えたことはとても大きかったです。これは何世紀の踊りですと教わって、トゥシューズを履かずに長い衣裳を引きずりながら踊ったり。今年の夏のバレエ団公演で『ドン・キホーテ』のセギディーリャを踊ったんですけど、ちょうどボリショイのテスト課題で練習していたパートだったので、すごく役に立ちました。

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『ドン・キホーテ』(C)Kiyonori Hasegawa



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