50万年前にタイムスリップ！北京原人の里・周口店巡り(2ページ目)

 

周口店遺跡の歩き方

車をチャーターして時間的余裕のある場合は、同じく北京西南に位置する盧溝橋＆中国人民抗日戦争紀年館と組み合わせて廻る人が少なくありません。ただし、周口店遺跡を観るのに2、3時間はかかるので、朝ゆっくり出発したい場合はこの遺跡に的を絞るのがベターです。

周口店遺跡には発掘の地である「周口店遺址公園」と、北京原人の化石や石器を展示して遺跡を学術的に紹介する「周口店遺址博物館」の2カ所あります。まずは博物館を見学して北京原人や遺跡についての知識を深めてから、メインの公園を探索するというコースがおすすめ。博物館から公園への移動は徒歩10分弱です。
  周口店遺址公園は龍骨山という山の中に位置します。海抜154メートルの低い山で歩道も整備されており、そうきつくはありませんが、動きやすい服と歩きやすい靴を準備するのがベスト。また、途中は売店などないので飲み物や軽食を持参することをおすすめします。

さて、周口店遺址博物館と周口店遺址公園をそれぞれ見ていきましょう。
 

貴重な北京原人の化石や石器がずらり「周口店遺址博物館」

北京原人のほぼ完全な頭蓋骨化石を発見し世界中の人々を驚かせたのが1929年。それから85年経った2014年5月18日（国際博物館の日）、周口店遺址博物館がリニューアルオープンしました。旧館（すでに閉館）の東約1キロのところに建設された新しい博物館は、旧館の8倍もある、8000平方メートル強という広大なスペースを有し、展示物も500点から1600点と増加されています。このシンプルな外観の近代的な建物は周口店の新たなランドマークの一つとなりました。
  博物館に足を踏み入れると、まず驚くのが巨大な北京原人像。見上げるほど大きな像に圧倒されながら進んでいくと、人類の進化を説明する化石（基本レプリカ）や石器、動物の化石などの展示スペースとなります。そこにも、かつての生活スタイルを再現した等身大の北京原人像が数多く展示されており、ふとタイムスリップしたかのような錯覚を覚えます。

＜DATA＞
■周口店遺址博物館
住所：房山区周口店大街1号
TEL：010-6930-1278
入場：4～10月 8:30～16:00/11～3月 9:00～15:30
料金：30元
 

北京原人が生息していた自然豊かな山「周口店遺址公園」

周口店遺址公園の位置する龍骨山は、夏は緑あふれ、秋は紅葉で染まり、四季折々の美しさを披露してくれる自然豊かな山です。周口店遺址公園を歩いていると「こういうところだから原人が住んでいたんだな……」と実感させられます。

周口店遺址公園観光は基本的に小高い山のハイキングといった感じになります。メインは北京原人の頭蓋骨が発見された猿人洞（第1地点）と、山頂洞人が発掘された山頂洞（第26地点）です。その他、滝が美しい湖や展望台など心休まるスポットが満載。持参した軽食やドリンクを片手にのんびり自然を満喫…… そんな贅沢な時間を過ごせること間違いなしです。

＜DATA＞
■周口店遺址公園
住所：房山区周口店大街1号
TEL：010-6930-1090
入場：4～10月 8:30～16:00/11～3月 8:30～15:30
料金：30元