北京発! 皇帝や妃も愛用した極上のシノワシューズ

北京「内聯昇」刺繍布靴

かつて宮廷の后達をも魅了した可愛らしいシノワ靴

北京前門にある内聯昇は創業150年を誇る中国靴の老舗店。ここの布靴は、チャイナドレスに合わせるだけでなく、ちょっと贅沢な部屋履きとしたり、著名な文化人がお洒落アイテムとしてさりげなく取り入れたりして、近年新たな注目を集めています。自分自身のために買いたくなってしまう素敵な靴がいっぱいです!

1853年創業!内聯昇靴店の歴史

北京「内聯昇」店舗

大柵欄の西側、包子専門店「狗不理」の対面に位置する

北京「内聯昇」虎のベビー靴

飾り物としても人気の虎のベビー靴。この他、様々な柄の可愛らしいキッズ靴が多数

内聯昇は天津出身の靴職人・趙廷が清朝1853年、東江米巷(現・東交民巷)に店を構えました。店名の“内”は内裏のことで、かつては宮廷御用達として、皇室や高官専用に上質の靴を提供していました。ラストエンペラー溥儀が即位の時に履いたことも有名です。

宮廷の庇護のもと栄華を極めた内聯昇ですが、清朝末期、1900年に勃発した義和団の乱で壊滅状態に。その後、度重なる戦火や清朝滅亡という時代の波に翻弄されるよう、移転を繰り返し、現在の前門大柵欄に移ってきました。

歴史は大きく変容しましたが、「伝統を守り、履き心地の良い靴を提供する」という内聯昇の一貫した姿勢は、時を越えて人々に受け入れられ、今もなお中国一の伝統靴店として高く評価されています。

 

「千層底」って何? 内聯昇の靴の魅力

北京「内聯昇」実演コーナー

1階の実演コーナーでは、布靴の実際の制作過程を披露

北京「内聯昇」布靴

大人の布靴は5000~1万数千円のものがメイン

内聯昇の靴はキッズ用で約90元(約1400円)~、大人用だと約300元(5000強円)~となかなかいいお値段なので、「日本の中華街でも2000円ぐらいで売っているのに……」と驚く人も少なくありません。でも、革靴だって数千円から数十万円まであるのと同じ。極上の布靴がこの値段に買えるのは、今のうちだけかもしれません。

内聯昇の靴の最大の特徴は「千層底」と呼ばれる靴底です。布を幾重にも重ねる「千層底」は、周代(紀元前1046年頃~紀元前256年)に始まった技術ですが、内聯昇のものは32枚もの布を重ね、1平方寸(約9 平方センチ)ごとに、麻糸で81から百針の刺し子縫いが均等に施された、丈夫で、履くほどに足になじむ独特の技法。内聯昇の制作技術は中国の無形文化遺産リストに登録されています。

 

内聯昇の見所&おすすめの靴

北京「内聯昇」店内

宮殿のようなゴージャスな店内にシノワシューズがずらり!

北京「内聯昇」展示ホール

3階の展示ホール。平日は人が少なくゆったり見学できる

4階建ての店舗は1、2階が売り場、3階が展示ホール、4階が事務所になっています。まずチェックしたいのが、1階エントランスを入ってすぐ左側の実演コーナー。ここでは職人さんが実際に千層底布靴を作っているところを見学。一足ずつ丁寧に仕上げる匠の技は圧巻です!

もう一ヶ所、3階の展示ホール(開館時間は下記DATA参照)もお忘れなく。こちらでは伝統靴の展示や、内聯昇の歴史や技術が紹介されています。

 

北京「内聯昇」布靴

著名人が愛用するシックな布靴。どんな装いでも履きこなせる便利モノ

最近では、布靴だけでなく、革靴やスニーカーなども売られていますが、中国旅行の記念に買うならば、やっぱり布靴がおすすめです。花の刺繍の施された可愛らしいもの、龍の刺繍のゴージャスなもの、シックな黒一色のもの、ついつい何足も欲しくなる素敵なものばかり。遠慮せずしっかり試し履きして、購入しましょう。お土産用としては、飾っても可愛いシルクのベビー靴や、サイズを気にしなくていいスリッパなどが人気です。

<DATA>
■内聯昇布靴店
住所:西城区大柵欄街34号
TEL:010-6301-4863
営業時間:9:00~21:00(3階展示ホールは9:30~11:30、14:00~17:00)
アクセス:地下鉄2号線「前門」駅徒歩約8分
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