防犯/個人情報を守る

「洗濯物」で個人情報がバレた?殺人事件の引き金か

ありふれた日常の風景が殺人事件を招いた! 当たり前にいつものように干していた洗濯物…。家族構成、性別、年齢等の個人情報が知られる洗濯物が引き金となった夫婦殺害事件から、日常的な防犯対策を再検討しましょう。

佐伯 幸子

執筆者:佐伯 幸子

防犯ガイド

 夫婦殺害事件発生!

洗濯物で家族構成が分かる!

洗濯物で家族構成が分かる!

2014年11月11日岐阜県で、81歳男性と妻73歳の二人が殺害された事件が発生しました。容疑者として無職の男(20歳)が逮捕されています。

容疑者は、干された洗濯物から「この家には若い女性がいる。女性を狙おう」と考えて家に侵入、居合わせたその家の祖父母を刃物で殺害したと供述しています。中学生の三女は逃げて無事でした。三姉妹ということで、洗濯物は若い女性の衣類が多く干されていたのでしょう。

一人暮らしの女性なら、最近では防犯意識の高い人が増えており、外干しを避けて室内干しにするなど、洗濯物から住人が若い女性と知られないように対策をしている人が少なくないようです。しかし、家族と暮らしている場合、三世代家族や家族の人数が多い家庭では、家族が多いことで安心してしまいがちだと考えられます。

『表札や窓からも漏洩する個人情報』というガイド記事でも注意喚起してきましたが、今一度、「他人の目に見えるものはすべて個人情報」ということを再認識しましょう。

洗濯物は個人情報だ!

いうまでもなく「洗濯物」はその家に住む人すべての情報を表しています。性別、年代、家族構成まで分かってしまうのです。外に干したら他人の目に触れます。つまり、知らずにそうした情報を発信してしまっていることになります。

2008年に発生した東京・江東区の女性殺害事件に関する記事『続発する凶悪事件!女性の身を守る3つの力』でも、自分が発する個人情報の大切さについて述べていましたが、「個人情報」といえば、「氏名・住所・電話番号」などのこと、と考えがちでしょう。ところが、他人が知り得る=目に見える情報すべてが個人情報なのだと考えるべきなのです。

実は犯行に及ぶ者のほうが、こうした個人情報をよく把握している、むしろ犯行に役立てているといえるでしょう。情報を精査しているのはターゲットを選ぶ側なのです! ターゲットにされないためのポイントを次ページでご覧ください。

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