鎌倉・江ノ島の観光・旅行/鎌倉・江ノ島の観光スポット&モデルコース

鎌倉・稲村ヶ崎 美しい夕景と出会う海辺散策コース(4ページ目)

富士山や江ノ島をシルエットにした、茜色の夕焼け。オレンジから藍色へと、刻々と色彩を変え、星光る夜空へと移りゆく天空のドラマ……そんなすてきな夕景を見にいってみませんか。場所は稲村ヶ崎。空気の澄んだ、晩秋から冬にかけてがおすすめ。この地球にいることを感動できる、美しい風景です。ロマンティックな景色を眺めたい2人の、デートコースにもおすすめですよ。

村田 江里子

執筆者:村田 江里子

鎌倉・江ノ島ガイド


稲村ヶ崎~風光明媚な景勝スポット

いよいよ、稲村ヶ崎へ。切り立つ断崖に囲まれた道を抜けましょう。視界が開けて、稲村ヶ崎へ到着です。目の前に、弓のように弧を描く七里ヶ浜。江ノ島や、晴れた日には富士山も見えます。

まだ日没まで時間があったら、砂浜に降りてみましょう。稲村ヶ崎辺りの砂は、砂鉄が多く含まれていて、真っ黒。
稲村ヶ崎辺りの砂は、砂鉄を多く含み黒い色

稲村ヶ崎辺りの砂は、砂鉄を多く含み黒い色

かつては、この砂鉄から鉄製品をつくっていたようです。刀工の正宗は、この辺りの砂鉄で刀を造っていたともいわれています。辺りには「針磨橋(はりすりばし)」という橋もあり、針を磨るおばあさんが住んでいたとか。鉄製品が盛んにつくられていたことがしのばれます。

稲村ヶ崎

新田義貞の鎌倉攻めの舞台となった稲村ヶ崎

稲村ヶ崎は、鎌倉幕府滅亡時の古戦場。新田義貞が黄金の太刀を岬から海に投げ入れて祈ると潮が引き、新田軍はときの声を上げて鎌倉に攻め込んで、幕府を攻め滅ぼしたといわれています。この辺りは遠浅で、義貞は、干潮時に浅瀬の部分が海上に出ることをうまく利用したとも考えられています。

11月ごろなら、辺りの岩壁に、イソギクやツワブキが黄色い花を咲かせているかもしれません。どちらもキクの仲間で、強い日差しや潮などにさらされる海辺で生き抜ける特徴が見られます。
イソギク

晩秋の海岸に咲くイソギク

花びらのない筒のような黄色い花をつけるイソギク。低い背丈と厚い葉で身を守り、葉の裏に毛が生えていて、乾燥を防いでいます。

ツワブキ

つるつるした葉のツワブキ

「つや」のある葉が由来となり、「つやぶき」から名がついたというツワブキ。葉の表面がつるつるしていて、塩分がしみこみにくくなっています。イソギクやツワブキの黄色い花々は、ひなびた味わいの晩秋の海岸に、明るい彩りを添えてくれます。
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