セクシュアルマイノリティ・同性愛/LGBT

LGBTイジメ ~親・先生の立場できること~(2ページ目)

クラスに1人はいると言われている性的マイノリティの人々。メディアでも面白おかしく取り上げられている側面もあることから、イジメやからかいの対象になる機会も多いのが現状です。そんな性的少数者と総称される子どもたちが抱える悩みについて向き合っていきたいと思います。

堀川 歩

執筆者:堀川 歩

同性愛ガイド

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性的マイノリティの子どもたちが抱えやすい7つの悩み

  1. 自分自身を受け入れられない
  2. 男らしさ女らしさを抑圧される
  3. 男女区分されているものの押しつけ
    例)制服、トイレ、プール、宿泊行事など
  4. 異性愛前提で物事や話が進められる
  5. 本当の自分を表現できない・出せない・嘘をつく
  6. 誰に相談したらよいかわからない、相談できない。
  7. 将来設計がしづらい、大人になったときの自分を想像しにくい
    例)結婚や子どもの問題、就職時の性別など

1~7はもちろん性的マイノリティの子どもたちのなかでも、個々によって抱えている悩みや度合いは異なりますが、当事者の子どもたちに限らず『自分自身』を抑圧される環境化のなかで誰にも何も話せずに生きるというのは、誰であっても生き苦しいものではないでしょうか。だからこそ、一人一人の子どもたちが自分を大切に活き活きと生きていける環境を家庭・学校の両面から整えていくことが重要だと私は考えます。

保護者としてできること

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我が子への愛情を持って受け入れて

よく親御さんのご相談のなかで「ウチの子がゲイかもしれません。治して下さい」「男の子なのに女の子のように振る舞うので困っています。普通に戻したいです」「同性に恋愛感情を抱いているようです。私の育て方が間違っていたのでしょうか」というようなご相談を受けますが、性自認や性指向は「治す・戻す」というようなものでもありませんし、育て方の問題でもありません!どんな性自認・性指向であっても我が子に変わりはないのです。お子様の「将来や世のなかのまなざしを思うからこそ!」と言われる方もいますが、それはお子様のためを思ってのまなざしではなくあなた自身のまなざしではありませんか?将来や世の中の眼差しの前にまず「今」お子様が何に悩んでいるのか。今、目の前にある事実をまずは受け止めてあげて下さい。

受け止める愛情

性的マイノリティであるがゆえに親に見放されたり、縁切りをせざるをえない状況になってしまった子がどれほど心に傷をおっているか知っていますか。一番受け止めていただきたい相手に拒絶される悲しみがどれほど辛いか知っていますか。多くの子どもたちが一番受け止めていただきたいのは友人でも先生でもなく、まずは保護者の方なのです。もちろん保護者の方であっても1人で抱えきれないことはあるかと思います。
今は性に特化した専門機関も非常に多くありますので、お子様と一緒に相談されてみてもいいですし、まずはあなた自身がしっかりとお子様の声に耳を傾けていただきたいなと思います。

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