LGBT以外のセクシュアリティとは?

LGBT以外のセクシュアリティ

セクシュアリティにはまだ知られていないものがたくさんあります。

アメリカで同性婚が認められたことを受け、日本でも“LGBT”つまり、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーへの理解を深める動きが高まっています。

ですが、LGBTというのはたくさんあるセクシュアリティマイノリティのなかのうちのたった4つのセクシュアリティでしかありません。
今回は、私自身が出会ったことがあり、まだ世の中に知られていないセクシュアリティについてお話します。
   

1. Xジェンダー

男性でも女性でもない性的自認を持つ人のことをXジェンダーと言います。男性でもなく女性でもない、いわば“第三の性”です。
実は、オーストラリアのパスポートの性別欄では男性、女性だけでなく“X”を選ぶことができます。見かけで男性なのか女性なのかよくわからない方、周りにいませんか? もしかしたら、その人はXジェンダーの人かもしれません。
ちなみに、身体的性別が男性で性自認が女性の人をMTF(Male to Female)などと言うのですが、男性で生まれて性自認がXの場合はMTX(Male to X)などと言われます。同様にFTX(Female to X)の人もいます。
 

2.パンセクシュアル(全性愛)

パンセクシュアルとは、相手の性別に関係なく、人に恋愛感情や性的願望を抱く人のことを指します。よくバイセクシュアル(両性愛者)と混同する方がいますが、両者は異なります。バイセクシュアルは男性と女性どちらにも恋愛感情を抱くことがある人のことですが、逆に言えば男性もしくは女性のみです。パンセクシュアルは男性と女性だけではなく、男性でも女性でもないXジェンダーの人にも恋愛感情を抱く可能性もあるということです。パンセクシュアルの人にとっては好きになる相手が男性か女性かXジェンダーなのか、などは関係ないということですね。
 

3. アセクシュアル(無性愛)

アセクシュアルとは、相手に恋愛感情も性的欲求も抱かない人のことを指します。Aセクシュアル、エイセクシュアルとも言われます。私の友人にもアセクシュアルの人が何人かいます。「恋愛に興味ない」と言う人に対して「嘘つけ~」などと言ったことはありませんか?それはその人にとっては本当のことで、「誰もわかってくれない……」というように、人知れず傷つけているかもしれません。恋愛はしたい人がすればいいのであって、しなければいけないものではありません。
 

4. ノンセクシュアル(非性愛)

ノンセクシュアルとは、他人に対して恋愛感情を抱くことはあっても性的欲求を抱かない人のことを言います。いわば精神的な繋がりという意味での恋愛をすることはあっても、セックスの欲求は持たないということです。私の友人にもノンセクシュアルの人がいますが、セックスに対して「(セックスをすること自体が)動物みたいって思っちゃう。私たち人間でしょ?」と言っていたのが印象に残っています。
 

5. クエスチョニング

自分のセクシュアリティが自分でもよくわからない状態の人のことをクエスチョニングといいます。英語のQuestion から来ています。自分は男性なのか? 女性なのか? Xか?また、自分は男性が好きなのか? 女性が好きなのか? もしくは相手の性別は関係ないのか? 頭の中でセクシュアリティに関してはてなマークが浮かんでいる状態です。セクシュアリティは決して固定的なものではなく、常に揺らぐものですから、クエスチョニングになることは別に不自然なことではありません。
 

セクシュアリティは無限

世界中でセクシュアルマイノリティへの理解を深める動きが高まっています。

世界中でセクシュアルマイノリティへの理解を深める動きが高まっています。

どうでしたでしょうか?
セクシュアリティは決して“男”と“女” の2つにわけられるものではなく、非常に多様であり、また固定的なものではないということがお分かり頂けますでしょうか。(かえって頭がこんがらがってよく分からなくなっているかもしれませんが……)

また、LGBTにすら会ったことのない人にとっては「そんな人本当にいるのか?」と思うかもしれませんね。これは断言できますが、そこらへんに普通にいます。私は、Xジェンダー、パンセクシュアル、アセクシュアル、ノンセクシュアル、クエスチョニング、それぞれのセクシュアリティの友だちもいますし、とりわけ「珍しい人」ではありません。
僕の感覚だと、僕の苗字である“林さん”並みにいます。クラスや学年に1~2人くらいはいる感覚でしょうか。
彼らはただ、今はあなたには言えなくて、隠しているのです。

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