空気も肌も「乾燥注意報」
日増しに寒さが厳しくなってきました。美肌の大敵のひとつ、紫外線が弱くなってホッとしている人も多いかもしれません。でも、気象予報士の資格を持つ私からすると、地域によってはこれから空気の乾燥(湿度の低下)が深刻化し、「乾燥注意報」の発表が増えるなど油断ができないとき。銀座 ケイ スキンクリニック 慶田朋子院長が「空気が乾燥していると、肌も乾燥しやすくなります」と話すように、実際に肌の乾きを心配する人も多くなるでしょう。化粧水などをコクのあるテクスチャーのものに変える、保湿ケアを1品プラスする、定期的にシートマスクをするなど、日々のお手入れを秋冬バージョンにチェンジする人もいると思います。なかには、洗顔料や洗顔法の衣替えをする人もいるようですね。実はこの時季の洗顔については、面白いアンケート調査があります。今回はその結果をベースに、冬の朝洗顔のことを一緒に考えてみませんか。
冬の朝、洗顔料を使わない!?
冬の朝、洗顔料を使う人は半数以下!
洗顔料を使わない理由とは?
そもそも朝の洗顔について、その方法がよくわからない人が多いようです。半数弱(44.5%)の人が「冬の洗顔方法がわからない」のだそう。「朝、洗顔料を使って洗顔する」人に限ればその回答は約4割(40.4%)ですが、「朝、水・お湯だけで洗顔する」人の場合は、約半数(49.8%)にも! 毎朝の習慣であるはずなのに、自分の洗顔方法に自信がないんですね。夏は洗顔料を使っている人でも秋冬になるとやめてしまう人がいますが、冬の洗顔法がわからないことが理由なのでしょうか。実はそれだけではなく、約8割の人が「冬は肌が乾燥すると思うから(74.5%)」と言います。そのうえ、約6割の人が「冬はあまり皮脂が出ていないと思う(58.8%)」と回答。つまり、秋冬は皮脂が出ないから、朝の洗顔で洗顔料を使うと肌が乾燥してしまう……そう考えている人が、ある程度の割合で存在するということでしょう。
ところが、冬には洗顔料を使わなくなるにもかかわらず、3人に1人は「冬でも肌のテカリやベタつきが気になる(31.4%)」とか。え? なんだか不思議……。“乾くから洗顔料を使わない”という行動と“テカったりベタついたりする”という実感が、かみ合っていないんですね。
皮脂は出ない!? 洗顔料を使うと乾く!?
銀座 ケイ スキンクリニック 慶田朋子院長
「皮脂の分泌量は季節要因よりも、ストレスや生活習慣、年齢、ホルモンなどの影響が大きいと思います。とはいえ、冬は夏に比べてテカリやベタつきを感じにくい人もいるでしょう。それは、皮脂量の減少のせいではなく、冬の湿度が低くて肌の水分が蒸散してしまい、肌の乾燥を強く実感しやすいためです。そもそも皮脂は肌に必要な天然の保湿クリームのようなもの。秋冬に分泌が少なくなったら、困ってしまいますよね。
ただし、過剰な皮脂や酸化して変性した皮脂はニキビなど肌トラブルの原因になることがあるため、洗顔で取り去ることが大切です。皮脂は寝ている間にも分泌されますし、水やお湯だけでは落ちませんから、朝も洗顔料を使いましょう。洗顔料を使うと顔が乾燥してしまうなら、洗顔料や洗顔方法を見直してください」。