坂道や階段はマイナス要素?
坂道や階段を通る事無く最寄り駅まで行ける、フラットアクセスを売り文句とするマンションは多くあります。では、坂道や階段は、住むにあたってマイナス要素なのでしょうか?確かに高齢の方にとって坂道は辛いでしょうし、ベビーカーや自転車で階段を通る事はできません。そこはマイナス要素です。しかし、多少の坂道や階段がある、すなわち地盤面に高低差のある土地はフラットな土地には無い魅力があります。例えば以下のようなことが挙げられます。
- 眺望がとれる
高低差がある、ということはそのエリアには高台が有り、遠くを見渡せるスポットがあるという事です。高層階から見える景色もいいですが、地に足付けて見渡す眺望には、その昔この地に住んでいた人も見てきたのだな~と共感を感じる事ができます。
- 景色に変化がある
高低差が変わると、当然ながら見える景色が変わります。少しずつ変わる街並を見るのは楽しいものです。
- 街並に多様性がある
高低差のある土地は、フラットな土地に比べると大規模な建築が困難であり収益建物として採算の合わない場合(建築コスト、想定賃料等)も多いです。その結果、フラットな土地に比べ小規模な建物や古い建物が比較的多くあります。このことは街並の風景に多様性を産みます。
高低差があると高い建物でなくても眺望が取れる!
都市部で高低差のある土地では、土地利用に多様性を伴う場合が多い。
3については数字の裏付けがなく恐縮ですが、街を歩いていて受ける印象としては違和感無いと思われます。
と、前置きが長くなりましたが、今回紹介するのはそんな「高低差のある街」のなかでも大阪市内のド真ん中、上町台地の中心部にあたる四天王寺界隈を歩いてみました。
結論から言うと、「高低差のある街並みの素晴らしさ」を感じる事ができました。もちろん、魅力的な要素は「高低差」だけに起因するものではなく、その地の歴史的、文化的要素によっても左右されますのでそのあたりはお含み置き下さいませ。
では、次ページでは画像を中心に四天王寺界隈の「高低差のある街並」の紹介をしてまいります!