険しい山道からゆるやかな岩道へ
険しい山道とゆるやかな岩道が延々と続く。トロルの舌へたどり着くまでの道のりが一番ハード! Photo:Asaki Abumi
最初の山道が一番キツイ Photo:Asaki Abumi
登山口には木製の階段道(旧ケーブルカーの道)がありますが、こちらは現在危険と判断され、インフォメーションセンターでは利用を禁止しています。気にせずに利用する登山客もいますが、真似する必要はなく、なにがあっても自己責任となります。
ケーブルカー出発駅とインフォメーションセンターの間にある、狭い山道からがスタート地点となります。初心者の登山者が一番ギブアップしたくなるのが、獣(けもの)道にちかいともいえる、この最初の険しい山道。急な坂道を登らないといけないので、「道が延々と続くのかな」とその後が心配になるかもしれません。約1時間ほどすると、下の村や自然を見渡せる旧ケーブルカーの頂上駅にたどり着き、ここからは平らでゆるやかな道が続きます。
旧ケーブルカー終着駅、登山口からこの階段道を利用する人もいるが、危険なので自己責任 Photo:Asaki Abumi
登山中になにかあっても、携帯電話の電波は通じず、途中でスタッフがいる休憩所などもありません。通過地点に2箇所レスキューハウスがありますが無人となり、旅路の途中で見かける丸太小屋の多くは無人で私有の別荘となります。トロルの舌へたどり着く前に、途中でギブアップする人もいるので、もし体調に無理がでてきたら、早めの段階で下山するという手段を念頭にいれておくとよいでしょう。
「T」の文字を目印に
こまめな休憩と水分補給は忘れずに。持参したペットボトルの水がなくなったら、至る所にある湧き水を Photo:Asaki Abumi
赤い「T」の文字を見失うことのないように Photo:Asaki Abumi
通常、専門ガイドなしで、旅行者は各自で登山を開始します。観光ウェブサイトやツーリストインフォメーションセンターでは、ガイドなしでも道に迷うことはないと伝えていますが、たまたまほかの登山客が少ない日に1人で登山していると、道に迷う可能性はなきにしもあらず。十分に注意してください。年々登山客が増加していることから、装備が不十分で、登山の開始時間が遅かった人が遭難し、警察がヘリコプターで捜索にあたる例もでてきています。ツーリストインフォメーションの頭文字をあらわす赤い「T」の文字を見失うことのないように進んでいきましょう。また途中で「トロルの舌(Trolltuga)まであと何キロメートル」という看板も目印となります。
美しい景色はトロルの舌だけじゃない、旅路の景色にも注目
トロルの舌へ向かう途中の景色。癒し効果は抜群 Photo:Asaki Abumi
トロルの舌まであと少し! Photo:Asaki Abumi
登山初心者にはちょっとつらい山道ですが、途中の景色は圧巻ものです。道の途中では湖を見渡せるスポットのほかに、岩が連なる道もあります。大ヒット映画『アナと雪の女王』の舞台はノルウェーからインスピレーションを受けたものとして知られていますが、映画のワンシーンにある岩の妖精トロルたちが、まさにゴロゴロと出てきそうな道もあります。
無理をせずに、こまめな休憩をとりながら進んでいきましょう。現時点では山道でトイレが設備されていないため、用を足したい時はコソコソと岩場に隠れてすることとなります。トロルの舌まであと1キロメートルの地点にさしかかると、また岩道が続きます。
そして!いよいよトロルの舌へ到着です。
次のページへ。