チーズ料理とは言っても、よくあるチーズフォンデュばかりではありません。ここではフランスやイタリアからの個性豊かな本格ナチュラルチーズを中心に、常時50~60種類ものチーズを取りそろえ、そのチーズたちを使ったフレンチやイタリアンベースの美味しいお料理とワインを楽しませてくれます。
スブリデオ・レストラーレについて
この「スブリデオ・レストラーレ」がオープンしたのは、2012年11月。それから瞬く間にチーズ好きの心を捕え、人気店になった「スブリさん」(私はお店のことをこう呼んでいます)。リピーター率が抜群に良いことからも人気の高さが伺えます。店内に入ってまず目に付くのが、一枚板のカウンターの上に置かれた寿司ネタケース。その中には、ハードタイプ、白かび、青かび、ウォッシュ、シェーヴル……と、50~60種類ものチーズたちが所狭しと並んでいます。
また、カウンター席に座ってお仕事中のシェフを捕まえては、目の前のチーズやお料理についてあれこれ聞くのも楽しいものです。
暖かみのある店内は、カウンター含めて全部で24席。オープンキッチンなので、シェフはお客さんの反応を見ながら料理を作ります。
そしてぜひ気付いてほしいのが、こちらのプレイスマット。フランスAOCチーズをまとめた地図になっているので、チーズを勉強したい人の必需品! ちなみに使い終わったものはお持ち帰りいただけます。このマップのためにも来る価値あり!?
スブリデオ・レストラーレの料理
スブリさんの料理を一言で表すのは難しいのですが、“ナチュラルチーズを取り入れた、フレンチやイタリアンベースの料理”という感じでしょうか。普通はそのまま食べることの多いフランスチーズでも違和感なく料理に取り入れ、より美味しい一皿に仕上げています。そして、そのチーズ使いが豪快!チーズがふんだんに使われた料理は、見ただけでもシアワセな気分になるというチーズマジックも取り入れ、目も舌も存分に楽しませてくれるお料理です。また、良い素材へのこだわり、季節感のある食材使いもスブリさんの料理の特徴です。野菜は主に奈良県明日香村から取り寄せた有機野菜を、肉や魚は産地や旬にこだわった、その時いちばん美味しくて上質なものを食べさせてくれます。
では、実際の料理をいくつかご紹介しましょう。
まずは、シェフがぜひ食べて欲しい!とおすすめしている「ラクレット」。ラクレットチーズの切り口を熱してとろりと溶けたところをナイフで削ぎ落とし、食材にかけていただく料理です。何にかけるかは季節によって変わりますが、この時は、ホワイトアスパラのグリルとトリュフの薫るオムレツの上からかけていただきました。溶けたチーズの幸せ感がたまらない一品です。
また、「ブルー・ド・ジェックス」というブルーチーズを使ったラクレットもあるので、そちらも青かび好きの方には試していただきたい選択肢です。
そしてこちらもぜひお試しいただきたい「期間限定、濃厚コンテ12か月熟成のリゾット」。カウンター席なら、こうやって最後の盛り付けを自分でさせてくれるという、楽しい演出付きです。
さらに運が良ければ、サマートリュフを使ったこんなにゴージャスなリゾットにも出会えるかもしれません。
こちらはたっぷりの夏野菜に、焼いて美味しいカチョカヴァッロを合わせた一品。表面はカリッ、中はとろりとしたカチョカヴァッロがたまりません。
スブリさんのお料理は、どれも豪快でボリューミー。そしてチーズ使いに思いきりの良さがあるので、チーズの美味しさと個性を存分に堪能でます。お食事するなら多めの人数で来てシェアするといろんなお料理を楽しめて良いかもしれません。
みんなでワイワイ、楽しくがっつり食べるのはスブリさん王道の愉しみ方ですが、ちょっと一杯飲みたくなった時にふらりと立ち寄るのも良いものです。腕利き(味利き?)のソムリエもいるので、リーズナブルなのにびっくりするくらい美味しいワインを選んでくれますし、もちろんチーズの状態も良くて種類豊富。スブリさんでワインとチーズを楽しむひとときは、大人の幸せを感じさせてくれます。