住宅設計・間取り/実例にみる間取りプラン

間取りから始まるローコストの家(2ページ目)

ローコストの家を考える際、一般的に仕上げ工事や設備工事の内訳をチェックすることが多いと思います。しかし間取りにも注意が必要で、広さはもちろん、かたちにも注意しなければ、建築コストは大きく上がってしまいます。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド


設計の考え方

平面はなるべく正方形のかたちにして外観の凹凸をなくしました。ただ、それでは建物のおもしろみに欠けます。また、正方形にすることで部屋の中央部が暗くなってしまいます。

そこで屋根の中央部に、1階まで吹き抜けのトップライトを設け光を届けるようにしました。そして頂上部は赤ペンキを塗って外観にアクセントをつけています。

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屋根の頂上にある赤い部分が外観のアクセントになり、地域の目印にもなっている。


また玄関からは、玄関ホールへ上がる動線に加えて、キッチンにすぐに入れるようにして、勝手口をなくしました。こうすることで、ゴミ出し動線もスムーズになり便利です。
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 キッチンから玄関まで動線が一直線につながっている。


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左奥の天井がない部分が吹抜けで天窓になっているところです。一階にも光が差し込みます。


設計: (株)佐川旭建築研究所

ガイド佐川のアドバイス

コストを重視するならば、間取りを計画している段階から意識する必要があります。間取りの広さやかたちにもよりますが、仕上げ工事では自然素材と無垢材、グレードの高い建具、制作家具の数が多いとコストはアップします。設備工事では付加価値の高い製品が増えたので、それらを選択するとコストはアップします。

ローコストの家は、かたちをシンプルにすることはもちろん、仕上げ工事、設備機器のグレードを検討しながら何を優先させればよいのか、コストバランスを考えて決めていくことが大切です。
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