フィンランドは知られざるビール大国! 国産ビールも種類豊富
白夜が続く夏のあいだは、昼も夜もバーの屋外テラスで陽気に飲み続けるフィンランド人
定番の銘柄は、これら以外にもまだまだあります!
全体的な傾向としては、ラガーやピルスナーなどの低温発酵の種類が多く、苦味が抑えられていてほんのり甘いタイプのものが多いと言えます。またフィンランド人のビール嗜好の特徴として、あまり冷えておらず(常温でもOK)、泡立ってないものがお好み。それから、ビールはジョッキではなく持ち手のついていない大口のグラスで飲み干すのが主流です。バーで一見お茶のような泡なし持ち手なしのぬるいビールが出てきても驚かないでくださいね。
是非試してほしいオススメ国産ビールBest3
筆者おすすめのフィンランドビール3種。右から、カルフ、サンデルス、ラピンクルタ
カルフ(Karhu)/シネブリコフ社
混戦のフィンランドビール界でも人気1,2位を争う代表ビールが、銘柄が意味している「熊」がトレードマークのカルフ。熊はフィンランドでもっとも神聖な動物の王者なので、ブランドイメージもそこに依拠しています。カルフは、1920年代に西部の小都市で醸造が始まったという歴史あるペール・ラガー・ビール。まったりとした琥珀色で、フィンランドビールらしい濃厚さと甘みがあり、特有の香ばしい後味が人気です。怖そうなのにどこか愛嬌のある熊のマークのインパクトが、パッケージ・デザインファンたちにも大人気。
サンデルス(Sandels)/オルヴィ社
1700年代の戦争の英雄、ヨハン・アウグスト・サンデルスの名前にちなんだ銘柄で、ラベルに描かれているのもまさに彼の肖像。醸造元は、ほかにも有力な銘柄をいくつも売り出しているオルヴィ社です。定番のペール・ラガー以外にダーク・ラガー、小麦ビールなども展開しているサンデルスは、口に含んだ瞬間に甘みと香りが広がるものの、かなりドライな飲み口で喉越しもさっぱり。とりわけ在住日本人の評価が高いことからも、日本人が慣れ親しんだ味に近いのかもしれません。
ラピン・クルタ(Lapin Kulta)/ハートウォール社
「ラップランドの金」を意味する名前のとおり、もともと北極圏付近の川辺の醸造所から生まれ、今もフィンランドや北極圏の清らかな水と小麦から作られるピルスナービールです。現在の醸造元は、フィンランド屈指の飲料メーカー、ハートウォール社。フィンランドビールのなかでは群を抜いて泡立ちが良く、程よい甘みと爽やかさが特徴の軽いビールなので、食事との相性も良好(フィンランドのバーでは一切のおつまみなしにビールだけを飲み続けるのが習慣なのですが)。特にラップランド旅行の際にはぜひとも味わいたいビールですね。
購入の際には、アルコール濃度のチェックも忘れずに
同じ銘柄でも、アルコール濃度は商品によってさまざま。数値の高いものは専売酒店アルコに行けば買うことができる
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