バレエ/バレエ観劇の関連情報

新たなダンスの祭典『Dance New Air』スタート!(3ページ目)

2012年から続いてきたコンテンポラリー・ダンスの祭典『ダンストリエンナーレトーキョー』を引き継ぎ、新たなフェスティバル『Dance New Air - ダンスの明日』が誕生。この秋、青山エリアがダンス一色に染まります!

小野寺 悦子

執筆者:小野寺 悦子

バレエガイド

<Project Pinwheel>
チョン・ヨンドゥ 日本初演作『報復』 
北村成美 日本初演作『蝸牛の庭』
エスター・バルフェ『新作(タイトル未定)』

“家族”をテーマに3名のアーティストが創作を手がける<Project Pinwheel>。昨年の8月にウィーンでレジデンスがはじまり、2014年9月のウィーン初演、京都での巡回公演を経て、この秋『Dance New Air 2014』で日本初演を迎えます。参加アーティストは、ウィーン在住のエスター・バルフェ、韓国のチョン・ヨンドゥ、関西を拠点に活動する北村成美の3名。フェスでは一日に3本連続で上演を行うほか、トーク企画やマスタークラスも予定されています。会見には、チョン・ヨンドゥと北村成美が登場。作品のテーマと構想について語りました。

ph

会見の模様


チョン>家族というテーマで作品をつくるにあたり、私自身自分の家族についてもう一度考えることになりました。去年ウィーンで作品をつくっていて一番感じたのは、家族とは自分が選択したものではないということです。自分の意志とは関係なく生まれ、この名前、国籍を与えられ、あの家族のひとりになっていた。選択したのではなく与えられたものを私がどう受け入れていくか、ということを考えて作業をはじめました。

タイトルは『報復』です。報復といっても、復讐とは違います。何故私はこのひとの息子なのか、兄弟なのか、韓国人なのかーーといった、自分が選択できなかったものを乗り越える過程が報復であり、仕返しだと考えたのです。誰でも一度は自分の家族から脱出したいと思うもの。一番愛しているし近いけど認めたくない存在でもあり、一番大きい心の傷も家族から受けるものでしょう。この身体を乗り越え、克服してゆく。それは自分の身体に対する仕返し、報復だと考えます。

報復は悪い意味だけではありません。上の世代からもらったものを次の世代にまた伝える、何も選択できなかったものを次の世代にそのまま引き継ぐということでもある。また芸術というのは自分が教えてもらったものを乗り越えることだと思っていて、その過程も報復だと考えています。自分が選択できなかったことを認めて乗り越える、『報復』を念頭に創作をしたいと思います。

ph

会見の模様


北村>作品のタイトルは『蝸牛の庭』、かたつむりです。私は年がら年中旅先で荷物を広げては踊り、また荷物を抱えて家に帰る、という生活を続けています。今7歳になる息子がいますが、家族を持ってもその生活ぶりは変わることなく、子供が小さい頃はベビーカーに乗せ、そこに衣裳を仕込んで旅を繰り返してきました。

ベビーカーそのものが家であったり、武器でもあったり、守るべきものであったりする。かたつむりが家ごと常に移動している様子と、常に旅を続けている自分、家族の在り方が重なる部分があり、そこを出発点に作品をつくろうと考えました。ウィーンでの上演、京都のショーイングを経て、旅をしながらこの青山円形劇場に帰ってきたいと思います。

ph

<Project Pinweel> photo: Oriol Mollo


 

 

  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 7
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます