高級マンション/高級マンション選び

一戸建てから新築マンションへ買い替える際の注意点(2ページ目)

50代以上の住み替えニーズが堅調だ。長年暮らした一軒家を売却して、設備が充実した、利便性の良い新築マンションを購入する。理想の「終の棲家」を求めてモデルルームめぐりに余念がないようだが、戸建て住み替え層ならではの注意点はないのだろうか。陥りがちな失敗・後悔例を考えてみた。

坂根 康裕

執筆者:坂根 康裕

高級マンションガイド

一戸建てとマンションの違い

人気の駅前再開発タワーマンションも足元は交通量が多い

人気の駅前再開発タワーマンションも足元は交通量が多い

しかし、せっかく住み替えが実現しても「ちょっと後悔している」と思う人がいるのも事実である。マンションの良いところだけを見て、衝動的に買ってしまったばかりに陥ってしまった失敗例が少なくないのだ。満足度の高い「終の棲家」を探すには、あらかじめ一戸建てとマンションの違いをよく理解しておく必要がある。

まずは、立地環境の違い。一戸建ての住宅街に住んでいた人はとくに、マンションが建てられる地域の特徴を知っておくことだ。商業や工業も含め、繁華街ほど高い建物が建てられる決まりになっている。眺めや利便性と引き換えに環境の差をどこまで許容できるか、あらかじめ判断しておかなくてはならない。

次に構造的な問題、採光・通風や隣接音などがある。マンションは一戸建てのように四方に窓を設けることができない。昼間の明るさや風の通り道は図面からイメージしなければならない。また音のトラブルが多いのもマンション特有のこと。以前よりは性能も向上したが、まったくしないというわけではないので、事前によく「どの程度か」を知っておく必要があるだろう。

最後に区分所有ならではの注意点を挙げておこう。それは、共用に関するマナーやルールの徹底(施設の利用や費用の徴収)など、一人ひとりが当事者意識を持って管理運営しなければならないということである。世代の差、価値観の違いなどと一言で解決できる類のものではなく、「常に管理組合の一員として」生活してゆかなければならない。

「買い替え」の注意点

50代世代の住み替えは、「なんとなく探している」傾向が多いこともその特徴の一つ。「子どもが小学校に入る」や「賃貸の更新時期が来る」といった30代のときのようなXデーがない分、ずるずると決断できないまま時間が経過するといった実例を拝見する。

さらに、買い替えを前提としていながらも、売却活動は未着手のまま、住み替え先の候補を見て回るケースが意外にも多い。それでは、いくら魅力的な新築マンションにであったとしても、実際に売却が進まなければ、買い替えは成功しない。

買い替えのタイミングがマッチしなければ、無駄な二重コストや臨時住まいを強いられることにもなりかねない。そのためにも、売却活動と新居探しを同時並行で進めることをお勧めする。

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