熊川さんと吉田さんは、今回7年振りの共演で『アルルの女』を踊ります。
この演目を選ばれた理由とは?
熊川>7年間という時間をお互い過ごしてきた中で、バレエに対する考え方、踊りへの向き合い方、レパートリーの選び方というものに対して試行錯誤をしたり、成長したりということを経てきました。それらを踏まえ、吉田さんとミーティングをし、ふたりで踊る作品として、まずはお互いに踊ったことのない作品、初めて踊る作品ということに意味を持った方がいいのではないかという結論になりました。吉田さんにとってプティの作品を踊るのは初めてであり、僕にとっても『アルルの女』を踊るのは初めてということで、この作品に決まった次第です。記者会見の模様 (C)大久保惠造
吉田>私はずっとクラシック中心に学んできていますので、ふたりで古典をというアイデアもあったと思います。けれど熊川さんとこうして久しぶりに踊るとしたら、ふたりが慣れ親しんでいるものを踊るより、全く初めてというものに挑戦するのもいいのではと……。今の段階で新しいチャレンジができるというのは、私にとっても本当に大事なことだと感じます。プティというのは私のタイプではない作品であり振付家なので、とても大きなチャレンジです。何か化学反応が起こり、スペシャルなものが生まれるのではないかという楽しみがあります。