ドゥミ・プリエ
大人バレエの技術解説「プリエ」
ジュテやシソンヌの着地のように片脚で行うドゥミ・プリエもあります。
ドゥミ・プリエはバレエを始めた方が、最初に学ぶ動きですね。脚で床を押すこともこのプリエによって学びます。この床を押すという感覚がジャンプに必要になります。
◎ドゥミ・プリエの行い方
・ただしゃがんでいくのではなく、上体は上に残そうとしながら下りていくように心がけましょう。脚の付け根からプリエをしていくと上体を上に残すことが可能になります。
・かかとが床から上がらないように限界まで曲げていき、アキレス腱を十分に伸ばすように行いましょう。
・プリエから脚を伸ばすときは、筋肉と関節が完全に伸びきるところまで戻します。この時も、脚を外側に開いた状態を保ったまま戻すようにしましょう。
グラン・プリエ
プリエは 「折りたたむ」 という意味。両膝、または片膝を曲げる動きで、バレエのほとんどの動きに付随して行われます。
グラン・プリエを行うときは、ドゥミ・プリエの規則を全て守って行います。下に下りきった時に座り込まないように、上体を常に上へ上へと保ちましょう。ふくらはぎと太ももがくっつかないように気をつけます。
◎グラン・プリエの行い方
・アキレス腱の長さの個人差により、グラン・プリエでのドゥミ・ポアントの高さに差が出ます。アキレス腱の短い方はドゥミ・ポアントが高くなるでしょう。努力して、少しずつかかとが下がるようにしてください。
・膝を横に押そうとしたり、膝を曲げようとしたりするよりも、脚の付け根から曲げていくように意識しましょう。
・下から上がっていくとき、力を抜かずに上がるようにします。下で止まったり、力を抜いたりすると、筋肉が一旦緩むので、次への動きがスムーズに行われません。
ドゥミ・プリエ、グラン・プリエともに、上体を常に真っすぐに保つことが求められます。上体を変えずに下に下りていくわけです。通常、脚を開こうとするあまり、上体を前かがみにしたり、腰を沿ったり、反対に腰を曲げたりすることがあります。しかし、これらは上体を前後に傾けてしまい、見た目の美しさを損ないます。絶対にやってはいけないことです。
バレエでは上体を常に真っ直ぐに保つことで上体のスムーズな重心移動が可能になります。お客さんは上体しか見ていませんからね。とにかく上体を真っ直ぐにすることを大前提として、プリエを行ってください。
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