夏期合宿のパンフレットには載せない塾の本音

合宿で授業を担当する講師は教室の看板講師、名物講師であることが多いです。

合宿で授業を担当する講師は教室の看板講師、名物講師であることが多いです。

夏期合宿を紹介するチラシには「集中して取り組んだ成果が2学期以降の成績アップにつながった」「同じ目標をかかげた参加生とともに過ごすことでモチベーションが高まった」「1日のほとんどを勉強して過ごすので集中力が鍛えられた」などという昨年参加した生徒の声が踊っていますが、塾が合宿を主催する真の意図は他にあります。チラシには決して載らない塾の本音をお伝えします。

塾のホンネ1. いちばんの目的は「売り上げ」アップ

夏期合宿を塾が宣伝するいちばんの目的は当然売り上げアップのため。多くの商売の基本は「メインの商品の価格を下げて(もしくは無料化し)、オプションで儲ける」というものです。塾の場合は通常の授業料を下げて夏期講習で稼ぐ、または夏期講習の費用を下げて夏期合宿で稼ぐ、というわけです。

塾のホンネ2.「塾生数」アップ

もうひとつの目的は集客です。夏期合宿を大々的に打ち出すことによって、通常授業を受講していない新たな生徒の申し込みにつなげる意図があります。そして夏期合宿に参加した生徒の半数は夏期講習の後半、または2学期から入塾することになります。合宿への参加は数時間の体験授業よりもずっと大きな影響を参加者に与えます。塾はこの夏期合宿をきっかけにして塾生数を伸ばそうとしているのです。

夏期合宿ならではの効果もある

夏期合宿に参加することは時間と費用に見合わないのかというと、決してそうではありません。通常授業はもちろん夏期講習などでも得られない、夏期合宿ならではの効果があるのです。参加した生徒たちからの意外な声を紹介します。

■長時間頭を使うことに慣れる

夏期合宿は長時間にわたって数日間勉強の日々を過ごすのでそれだけ学力がアップすることに期待を持ちがちですが、意外とその効果は期待できません。短期間に集中して詰め込んだ知識は忘れるのも早いのです。学校の定期試験前夜から徹夜して勉強してテストが終わると同時にほとんど忘れてしまった、という経験は多くの大人が経験していると思いますが、それと同じです。

合宿に参加した子どもたちのアンケートに目立つのは「長い時間勉強することに慣れた」というものです。合宿の効果は学力アップよりも「長時間頭を使うことに慣れる」ことにあります。一日に10時間を超える勉強をしたことがない子どもたちは、合宿を経ると数時間程度の勉強が特別なことではなくなります。1日4、5時間の夏期講習の授業でさえ大した長さではなくなります。

この長時間集中力を切らさないという力は2学期以降の学力アップに大いに役立ちます。そのような意味では合宿による学力アップは期待できるともいえます。

■看板講師の授業を受けられる/他校舎に通う友達ができる

合宿の授業はふだん教わることのない教室の講師が担当します。さらに合宿で授業を担当する講師は塾の看板講師、名物講師である確率が高いです。そんな指導力が高い講師に教わることができるのも合宿のメリットです。

他にも「ふだん通っていない校舎の生徒との友達の輪が広がった」という声も多くあり、合宿に参加した生徒のアンケートでは「参加してよかった」という声が多いです。


さて、いかがでしたでしょうか。合宿はあくまで「お祭りイベント」。合理的に考えれば、合宿への移動時間や費用を考えれば、自宅や塾の自習室で復習した方が学力アップに直結します。ただ、子ども本人が合宿に乗り気なら参加させてみるのも悪くはありません。合宿をきっかけに一段と成長して帰ってくるかもしれません。ぜひお子さんと話し合ってご検討ください。
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