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いい塾の探し方……塾の広告チラシはこう読み解く!

新学期前や夏期講習前になると、新聞に毎日のように塾の広告チラシがどっさり折り込まれています。多くのチラシの中から信頼のおける塾、我が子に合う塾を選び出すのは大変です。今回は塾の広告・謳い文句によく書かれている「注意した方がいい3つの言葉」とその本質の見極め方をお伝えします。

西村 創

執筆者:西村 創

学習塾・個別指導塾ガイド

「○○講習無料」という言葉に注意

あらかじめ質問事項をメモしておき、具体的に質問しましょう。

あらかじめ質問事項をメモしておき、具体的に質問しましょう。

広告チラシに「夏期講習無料」など、季節講習の授業料を無料と大きく打ち出している塾がときどきあります。この場合、「講習を受けてもらえさえすれば塾の良さが伝わり、きっと入塾してもらえるはずだ。そうすれば2学期以降の月謝収入で無料分の売り上げを回収できる」、という思惑があるわけです。授業をはじめとする自社のサービスに自信があるのだととらえることができます。

一方で、「無料にしないと生徒が集まらない」ということもいえます。その塾に通っている生徒からの評判はどうなのでしょうか? その塾に友人、知人が通っていれば聞くことができますが、なかなかそうもいきません。

ですから、まず電話でお子さんの学年の生徒が何人いるのか、尋ねてみることをお勧めします。近隣の他の塾よりも極端に少ない場合は要注意。夕方から夜にかけて、その塾に足を運んで外から見てみるだけでも何か気付くことがあるはずです。周辺が暗くて治安面に問題がありそう、建物が古めかしい、通塾する生徒の態度があまりよくないなど、行ってみてわかることは意外とあります。

時間があれば中に入って説明を聞けば、もっと多くのことがわかります。塾にはそれぞれ得意分野、苦手分野があります。それをお子さんと一緒に聞いてみて、安心して通えそうな塾か判断がつくまで遠慮なく質問するといいですよ。
 

「少人数制」という言葉に注意

集団授業形式の塾のチラシで見かける文言です。いかにも一人ひとり丁寧に見てもらえそうな印象を受けますが、騙されてはいけません。少人数制にしているのではなく、ただ生徒が集まっていないから「結果的に少人数」という塾は少なくありません。

積極的に「少人数制」にしているのなら、学年やクラスによっては締め切りが発生しているはずです。問い合わせる際に「すでに締め切っている学年、クラスはあるんですか」と聞いてみてください。また、「教室はどのくらい席数があり、生徒が何人在籍しているのか」ということも合わせて聞けば、「少人数制」の真意が見えてきます。15人の生徒が入れる教室でありながら、10人未満の生徒しか在籍していなければ、それは生徒が集まらないから少人数制になっているだけの話です。
 

「面倒見(めんどうみ)重視」という言葉に注意

面倒見がよい塾は良い塾、これは間違いありません。「あの塾は面倒見がいい」という評判の塾は、お子さんに合う合わないは別にして、とりあえず生徒思いの講師が多く集まっているいい塾だといえます。

でも、この「面倒見」という言葉がチラシにある場合は慎重になった方がよいでしょう。塾は、子どもの面倒を見て成績を上げるサービス業です。面倒見を重視するのは言うまでもなく当然のことなのです。

塾が面倒見重視をうたうのは、青果店が「野菜を売っています!」と宣伝しているのと大差ありません。野菜を売っているのは当然のこととして、「品種の多さが自慢です」とか「すべてが有機栽培です」という特長があってはじめて消費者の目に留まるわけです。

塾が「面倒見」を掲げるということは、塾として際立った強みがないという見方もできます。ただ、他の塾に比べて圧倒的に授業時間外のフォローが徹底していることもあるので、具体的にどのように「面倒見がよい」のか、そこを確認してみるといいでしょう。

さて、いかがでしたでしょうか。

問い合わせる場合、あらかじめ質問事項をメモしておき、できるだけ具体的な内容を引き出せるように質問をしてみてください。そして全く同じ質問を他の塾にもするといいでしょう。違いが浮き彫りになりますよ。

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