3社3様の選択
それぞれに提案があり、それに対するユーザーの反応があり、そして方針に変化もでてきました(イラスト 橋本モチチ)
次世代据え置きハード3機種を眺めてみると、それぞれの考え方が浮かび上がってきます。もともと大きな特徴をつけず、メーカーは開発しやすく、ユーザーは遊びやすいハードを作ろうとしたPS4。発表当時は夢が無く平凡なハードであるというような批判もありましたが、蓋を開けてみればユーザーのニーズに対して最もバランスが良いPS4が順調に推移した状況となりました。
Xbox Oneは今回のKinectに関してだけでなく、発売前にオンライン接続を前提としたシステムの提案をするもユーザーから大反発を受けて撤回するなど、当初思い描いていた方向性を貫くことができない状況です。マイクロソフトの考えるゲーム業界の未来と、ユーザーの求めているものに差があり、そのせいで後手にまわってしまいました。ここからPS4にどうやって追いつくのか、挽回策に注目が集まります。
そして任天堂のWii U。Wii Uこそユーザーからその提案をまったく受け入れられず、今最も勢いの無いハードとなっていますが、任天堂の考え方はマイクロソフトと真逆です。Wii Uがユーザーに受け入れられないのはWii U GamePadが悪いのではなく、そのポテンシャルを引き出すソフトがないことが悪いという反省のもとに、Wii U GamePadを活用したソフトの開発をするとしています。
全ての次世代据え置きハードが発売されて半年強。日本ではいまだXbox Oneが発売されず揃いませんが、世界ではすでに市場での力関係からハードの方向性にまで動きが出始めています。おそらくそれがE3ではもっと露わになっていくでしょう。各プラットフォームの状況を踏まえつつE3の発表に耳を傾けると、またこれからの業界の動きもより鮮明に見えてくるかもしれません。
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