大学生の奨学金/申込み時や返済時の注意点・落とし穴

奨学金返済の注意点「ペナルティー制度を知ること」(3ページ目)

日本学生支援機構の奨学金は貸与型、つまり学生自身の背負う借金です。このところ、奨学金制度が批判される機会が増えていますが、個人的には日本学生支援機構の一番の問題点が“硬直化した返済制度”にあると考えています。奨学金を借りたことを後悔しないためにも、返済に関するイメージや正しい知識を持つことが大切です。

久米 忠史

執筆者:久米 忠史

大学生の奨学金ガイド


延滞すると5%のペナルティーが科せられる

通常のローンと同じく、奨学金を滞納すると元本と利息に加えて、延滞金が科せられます。

昨年度の利用者までは延滞金は滞納額の10%とされていましたが、今年度からは5%に引き下げられました。

それにしても、第二種奨学金の実際の利息が0.2%~1%程度という現実を考えると、5%というもの無視できない利率です。

また、延滞金も含めた滞納額を一括返済しなければ、返済猶予制度などの次のステップに進めない仕組みとなっています。

解説画像

奨学金返済の注意点 「延滞ペナルティー」


1~2ヶ月程度の滞納であれば何とかなるかもしれませんが、半年以上も延滞すると簡単には一括返済できない金額に膨れ上がってしまうでしょう。

そのため、法的措置を取られ、給与などが差し押さえられることがあるのです。

日本学生支援機構では滞納9ヶ月を過ぎると法的手続きに入ることになっており、現に年間1万件を超える訴訟が起こされています。

日本学生支援機構の奨学金を借りる際の敷居は低くとも、滞納が続くと厳しい措置が取られるということを心に留めてください。

次回は、返済が苦しくなった時の対応策について解説したいと思います。

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