マンション購入術/マンション購入関連情報

孤立しない住まい「町家」暮らしと、マンション暮らし

数年前、私は京都の千本通りから出水通りにちょっと入ったところにある築120年超?の長屋式町家にしばらく住むという経験をしました。今回は町家暮らしの体験を通して、孤立しない住まいの条件について述べてみたいと思います。

大久保 恭子

執筆者:大久保 恭子

これからの家族と住まいガイド

下町の商店街のそばにある町家に住む

京都町家

千本出水は京都の下町です。

数年前、私は京都の千本通りから出水通りにちょっと入ったところにある、築120年超?の長屋式町家にしばらく住むという経験をしました。因みに、私が住んだ4軒が連なる長屋は、平安宮内裏弘毅殿の跡地という歴史的なところです。

ここは、西陣に近く、染物屋、機織り屋を中心にかつては栄えた西陣織の仕事に何らかの形で携わった職人さんたちが多数住む地域です。和服が廃れるとともに、織物業は衰退し、若い働き手は少なく、職人さんたちは高齢者がほとんど。

かつては浅草をしのぐ繁華街であった千本通りの商店街もシャッターを下す店舗があちこちに見られます。とはいえ、何とか踏ん張って商店街の姿をとどめているといったところです。私はこうした商店街のある下町暮らしが気に入り、この長屋に越してくることを決意したわけです。

引越し当日。大家さんに引っ越しの挨拶が必要なお宅について尋ねてみたところ同じ町家に住む4軒とお向かいの1件と教えられました。荷物の整理と掃除が終わったところで、挨拶に行こうと、荷解きを始めたところで、お隣の方が来訪。いきなり、これから、町内会の面々に挨拶に行きます。ついてはこれを持つようにと大きな紙袋を持たされたのです。


住み続けて3代という住民は「おせっかい」……次のページ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます