住宅ローンの借り換え・返済/住宅ローンの繰り上げ返済まるわかり

みんなどうしてる?住宅ローンの繰上げ返済5パターン

住宅ローンを借りるときに「繰上げ返済」を視野に入れて申し込む方も多いのではないでしょうか。でも「自分にできるだろうか?」と不安な声も。みんな、どうやっているのでしょうか?繰上返済のタイミングを見ていると、5つのパターンに分かれるようです。

中村 諭

執筆者:中村 諭

住宅ローンガイド

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効果的な繰上げ返済のために、注意したいことは?メリットとデメリットも

住宅ローンの銀行への総支払額を減らすための効果的な繰上げ返済をしたいのなら、留意すべきことは次の2つです。

・1日でも早く
・1円でも多く


できるだけ早く、住宅ローンの残高がゼロ円となるように手配する事です。
 
必ずしもみな計画的な繰上げ返済を行っているわけではないのかもしれません

必ずしもみな計画的な繰上げ返済を行っているわけではないのかもしれません


ただし、繰上げ返済はメリットもありますが、住宅ローン控除を受けている場合などは無計画な繰上げ返済により返済期間が10年を切ってしまい、税金の還付を受けられなくなるなどのデメリットもありますので注意が必要です。

【参考記事】
留意しておきたい繰上げ返済6つのデメリット
 

繰上げ返済5つの方法

繰上げ返済という結果は一緒でも、その為の準備は十人十色。みんな、どのようにして繰上げ返済に取り組んでいるのでしょうか。ガイドが相談業務にのっていると、みなさん期間短縮型の繰上げ返済方式を選択し、次の5つのパターンが見受けられます。
 

1.こまめに積極返済タイプ

お財布に余裕がある時に、ネットバンキングを上手に使って、こまめに繰上げ返済をするタイプです。一回の繰上げ返済の金額は5万円以下が多いようです。

ただし、銀行によって取り扱いはまちまちです。1円からでも繰上げ返済ができる銀行、10万円以上の銀行、50万円以上の銀行など。繰上げ返済にかかる手数料も、WEB上でご自身で手続きすれば無料の銀行もあれば、窓口での手続きだと有料といった銀行もあります。これから借りる人は、そうした繰上げ返済の利便性というものも加味して金融機関選びをするといいでしょう。とは言うものの、こまめに返済するのは注意が必要です。(「繰上げ返済の注意点」後述)
 

2.年間計画タイプ

一年に一度など、ある程度の期間を定めて繰上げ返済をするタイプです。一年のうちでは6月、7月、12月、1月といった、ボーナス支給後に繰上げ返済を実施しているご家庭が多いようです。中でも、住宅ローン特別控除も効果的に受けたいご家庭では1月に実施しています。返済金額はその時々に決めているようです。

ただし、住宅ローン控除を受けている期間は繰上げ返済せず、11年目にまとめて実施するのも一考です。
 

3.目標金額設定タイプ

目標金額を最初に決めるタイプの繰上げ返済です。このタイプを選ばれるご家庭は、まず繰り上げ返済額の目標を設定し、貯める計画をたてます(例、100万円を3年間で貯めるなど)。目標に到達した時に一括して返済します。このタイプのご家庭が注意すべきことは、万一の時のために貯金をある程度残して返済するという点です。

ガイドの所に相談に来られる方の印象では、これから住宅ローンを組む人は、上記の「1」~「3」を目標にする傾向が見られます。
 

4. 何となくタイプ

実は、みんながみんな計画的に繰上げ返済をしている訳ではありません。「今年のボーナスは支給額が多かった!」なんて、預金残高にゆとりのある時に行っているようです。

これまでは、何となく手元資金に余裕がある時に繰上げ返済をしてきたが、ガイドに相談した後は、目標金額と繰上げ返済の時期を決めて、そこを目標に貯蓄に励んでいるご家庭もあります。

なお、預金残高があると、ついつい浪費してしまい、「貯金する自信が無い」と宣言してしまう方におすすめなのが、『返済額指定方式』の住宅ローンです。

例えば、子供の教育費負担がまだ軽い住宅購入後の5年間だけ、本来の返済額よりも3万円多く返済するといった返済方式です。銀行によって、繰上げ返済の方式が「返済額軽減型」か「返済期間短縮型」のどちらかが適用されます。取扱い銀行に問い合わせが必要です。
 

5.臨時収入タイプ

多い事例ではありませんが、「遺産相続でもらえた現金を繰上げ返済に使いました。」なんて声もありました。
 

繰上げ返済の注意点

繰上げ返済を効果的に行うためには、「1日でも早く」「1円でも多く」が原則なのですが、銀行によっては、一定の条件で銀行事務手数料保証会社手数料がかかります。返済をする前に、これらの手数料がどのような条件でいくらかかるのか、現在借りている銀行に問い合わせることをおすすめします。

銀行事務手数料は無料でも、保証会社事務手数料は有料という銀行は少なくありません。この手数料次第では、小まめな返済は非効率となる可能性もあります。

また、繰上げ返済によって、期間を短縮した場合あとから元に戻す(期間を延ばす)ことは基本的にはできませんので、こちらも合わせて注意が必要です。

繰上げ返済で見直すことができるのは、金額期間です。金利については見直しができません。そこで、しっかりと金利の見直しができる、借り換えも合わせて比較検討してみましょう。繰上げ返済で、まとまった資金を使う場合、その資金を借り換えの諸経費に使った方がより効果的かも知れません。

【関連記事をチェック!】
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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